伊豆山神社とは?歴史とご利益の特徴
熱海市の高台に鎮座する【伊豆山神社(いずさんじんじゃ)】は、相模灘を見下ろすロケーションと、古くから「強運」「縁結び」のご利益で知られる古社です。
ご祭神は、伊豆山大神(伊邪那伎命・伊邪那美命 ほか)をはじめとする火の神・海の神・縁結びの神々。
古くは「走湯権現」とも呼ばれ、山腹の温泉「走り湯」とともに信仰を集めてきました。
歴史的には、
- 源頼朝が平家討伐と天下泰平を祈願した
- 北条政子との恋を育んだ場所として伝わる
といった逸話があり、強運招来・勝負運・縁結び・夫婦円満・家内安全など、人生の節目に寄り添うご利益を求めて多くの参拝者が訪れます。
鳥居をくぐると、
- 朱塗りの社殿
- 境内から見下ろす青い海
- 頼朝・政子ゆかりの「腰掛石」
など、歴史とロマンがぎゅっと詰まった「大人のパワースポット」です。
伊豆山神社 参拝時間の目安
伊豆山神社のまわり方は、大きく分けて次の2パターンをイメージすると分かりやすくなります。
- 気軽に楽しむ「一般的な参拝」
- 歴史や景色もじっくり味わう「ゆったり参拝」
一般的な参拝(本殿参拝+境内散策)
初めて伊豆山神社を訪れるなら、
「本殿でお参り → 境内の主なスポット → 海を眺めながらひと休み」
という、王道パターンがおすすめです。
おおまかな流れ
- 鳥居をくぐり、社殿へ向かって参道を進む
- 手水舎で身を清め、本殿で参拝
- 頼朝・政子ゆかりの「腰掛石」などを見学
- 社殿前の高台から相模灘の景色を眺める
この「一般的な参拝」であれば、所要時間はおよそ1〜1.5時間が目安。

熱海観光の合間に立ち寄る方や、「まずは雰囲気を味わってみたい」という方にちょうどいいボリュームです。
ゆったり参拝(石段ルート+走り湯+境内散策)

時間と体力に余裕があれば、
「石段ルートや走り湯まで足を延ばす、じっくりコース」
もおすすめです。
例)ゆったり参拝の流れ
- 海側から続く長い石段(途中からでもOK)を上りながら参拝
- 本殿周辺をゆっくり散策
- 走り湯(海沿いの横穴源泉)まで足を延ばし、歴史を感じる温泉を見学
ここまでをしっかり回ると、所要時間は2〜3時間ほど。

50代以降で階段が心配な方は、行きは車で上の駐車場 → 帰りに少しだけ石段を下って雰囲気を味わうなど、無理のない形に調整すると安心です。
伊豆山神社の主な見どころ
伊豆山神社の見どころは、大きくいえば「朱塗りの本殿と精緻な彫刻」「神様が降り立つと伝わる光石」「海側から続く約170段の石段」の3つ。
そこに、頼朝・政子ゆかりの腰掛石や「こころむすび」など、小さな見どころが点在しているイメージです。
本殿・彫刻

境内の奥に鎮座する本殿は、鮮やかな朱色が印象的な社殿。海を背にした立ち姿は、伊豆山神社を象徴する一枚の風景です。

本殿を見上げると、龍をはじめとした緻密な彫刻がびっしりと施されています。細部まで作り込まれているので、少し距離を変えながらじっくり眺めてみるのがおすすめです。
手水舎の「赤白二龍」

手水舎には、赤と白、2体の龍が並ぶ印象的な意匠が施されています。

「赤白二龍」と呼ばれ、赤龍は火、白龍は水を司る存在とされます。二つの力が合わさることで温泉が生まれた──そんな伝承から、温泉地・伊豆山を守る最強の守護神として信仰を集めてきました。
源頼朝・北条政子ゆかりの「腰掛石」

伊豆山神社の見どころとして忘れずに訪れたいのが、この「頼朝・政子腰掛け石」。

若き日の源頼朝と北条政子が、この石に腰掛けて将来を語り合った──そんな恋物語の舞台として知られています。
- 若き日の頼朝と政子が腰を下ろし、将来を語り合ったとされる「腰掛石」
- 二人の縁を今に伝える案内板やエピソード

歴史好きの方はもちろん、縁結び・夫婦円満のご利益を願う方にとっても外せないスポットです。
恋愛成就だけでなく、今あるご縁を大切にしたい人にもおすすめの場所だと感じました。

頼朝と政子が腰掛けたと伝わる同じ場所に座れると思うと、思わず当時の会話を想像してしまいます。
こころむすび

境内の一角にある、ハートマークが付いた小さな鳥居が「こころむすび」。
ハートの枠におみくじを結ぶようになっていて、願いごとを「見える形」で残せるかわいらしいスポットです。
写真映えもよく、「縁結びの神社に来た」という旅の思い出づくりにもぴったりだと感じました。
光石(ひかりいし)

「光石(ひかりいし)」は、神様が降り立つ石と伝えられている場所。
そっと触れたり腰掛けたりすることで、ご神気(パワー)を分けていただけるとされています。

光石の由来やご利益は、そばに立つ案内板にくわしく記されています。文字を追いながら歩くと、「ただのお参り」から一歩踏み込んだ時間に変わっていきます。
相模灘の眺望

参道を進んだ先に建つ朱塗りの社殿は、伊豆山神社らしさがぎゅっと詰まった風景。
社殿前の広場からは、天候がよければ相模灘と初島方面を一望できます。時間帯によって海と空の色が変わるので、訪れるたびに違った表情を見せてくれます。
- 晴れた日の青い海と社殿の朱色のコントラスト
- 冬の澄んだ空気の中で見る静かな海
- 夕方のやわらかい光に染まる境内
階段を上ってきたごほうびのような景色で、思わず深呼吸したくなる場所です。
「170段」の石段

【伊豆山神社】の入口でまず目に入るのが、鳥居の先に続く長い石段。なんと約170段もあります。
下の駐車場から石段を上って参拝すれば、まさに「山の神社に来た」という実感がわいてきます。
一段一段ゆっくりと登っていく時間も、伊豆山神社ならではの「儀式」のように感じられるはずです。
体力や膝に不安がある方は、上の駐車場を利用して石段の往復を避けることもできますので、無理のない範囲で楽しんでください。
走り湯(走湯温泉)
伊豆山神社の山腹には、日本三大古湯のひとつといわれる「走り湯」があります。
- 岩山の中からお湯が勢いよく湧き出す横穴式源泉
- 古くから湯治場として栄え、頼朝をはじめ多くの武将・文人が訪れたと伝わる場所
海沿いまでいったん下る必要はありますが、「伊豆山神社=走湯権現」と呼ばれたルーツに触れられる貴重なスポット。
時間と体力に余裕があれば、神社参拝と合わせて訪れてみたい場所です。
御朱印・御朱印帳について

伊豆山神社では、拝殿近くの授与所で御朱印をいただくことができます。

- 基本の「伊豆山神社」御朱印
- 縁結びや頼朝・政子ゆかりをイメージした御朱印 など

時期や行事にあわせてデザインや頒布内容が変わることもあり、「今どんな御朱印がいただけるか」は、そのときのお楽しみです。
御朱印をいただくときのおおまかな流れ(イメージ)は次の通りです。
- まずは本殿で参拝を済ませてから、授与所で御朱印をお願いする
- 御朱印帳を持参するか、書き置きタイプ(台紙)を授与していただく
- 繁忙期は待ち時間が長くなる場合もあるので、行程に余裕をもたせる
※御朱印の最新情報(受付時間・初穂料・授与している種類など)は、必ず現地の案内や公式情報でご確認ください。
参拝のベストシーズンと混雑のタイミング
伊豆山神社は一年を通して参拝できますが、季節ごとに雰囲気や見どころが変わる神社です。
とくにおすすめの季節
- 春(3月下旬〜4月)
- 海を背景にしたやわらかな空と新緑が心地よい季節。
- 熱海市街の桜スポットと組み合わせて、「春の海+花見」を楽しめます。
- 初夏〜夏(5〜8月)
- 海風が心地よく、晴れた日の青い海と社殿の朱色がいちばん映える時期。
- 日中は暑くなるため、朝の涼しい時間帯の参拝が快適です。
- 秋(10〜11月)
- 空気が澄み、遠くまで海がくっきりと見える季節。
- 紅葉の名所というよりは、やわらかな秋の光を楽しむスポットというイメージです。
- 冬(12〜2月)
- 冬晴れの日は、キリッと冷えた空気の中で海がいっそう青く感じられます。
- ただし風が冷たいので、防寒着・マフラー・手袋など冬装備はしっかりめがおすすめです。
混雑しやすい時期・時間帯
- 年末年始・初詣
- ゴールデンウィーク
- お盆・連休
- 縁結び祈願や挙式などが入る土日祝日
ゆっくり参拝したい場合は、次のような時間帯・日程を選ぶのがおすすめです。
- 午前中の早い時間(〜10時ごろ)
- 大型連休や三連休を外した平日
とくに車で訪れる場合は、混雑=駐車場の満車リスクにもつながります。なるべく早い時間帯から動くか、平日を狙うと安心です。
伊豆山神社と一緒に立ち寄りたい周辺スポット
せっかく車で伊豆山まで足を延ばすなら、「もう一か所」 立ち寄りスポットを組み合わせると、旅の満足度がぐっと上がります。
熱海市街・海岸エリア
- 熱海サンビーチ・お宮の松周辺
- 海沿いの遊歩道をゆっくり散歩したり、ベンチで海を眺めたりできるエリア。
- 夜はライトアップされたビーチや街のあかりが美しく、ドライブの締めくくりにもおすすめです。
- 熱海銀座商店街・駅前エリア
- 干物・かまぼこ・和菓子など、熱海らしい土産物が一通りそろうエリア。
- ランチに「海鮮丼」や「干物定食」を組み合わせれば、半日コースでも旅らしさをしっかり味わえます。
温泉(宿泊・日帰り)
- 熱海市街の温泉宿
- 「昼は伊豆山神社で参拝」「夜は海を眺める温泉宿でゆっくり」といった1泊2日プランは、50代以降の大人旅にぴったり。
- 日帰り入浴施設
- 日帰り旅なら、帰路につく前にひと風呂浴びてから自宅へ、という締めくくりも気持ちがいいものです。
近郊の神社・パワースポットとの組み合わせ
- 来宮神社(きのみやじんじゃ)
- 熱海駅からアクセスしやすい、「大楠」で知られる神社。
- 「伊豆山神社で強運・縁結び」「来宮神社で長寿・時間」のご利益を願う、1日で2社めぐりも人気です。
- 箱根神社エリア
- 時間と体力に余裕があれば、箱根方面と組み合わせた「箱根+熱海1泊2日」も定番コース。
- どちらも車旅と相性が良く、季節を変えてリピートしたくなるルートです。
伊豆山神社 基本情報・アクセス
基本情報
- 所在地:〒413-0002 静岡県熱海市伊豆山708-1
- ご利益:強運招来・縁結び・夫婦円満・家内安全・火難除け・海上安全 など
電話番号・開門時間などの詳細は、公式サイトや観光協会の最新情報でご確認ください。
アクセス
「車」でのアクセス
- 東名高速「厚木IC」→ 小田原厚木道路 → 真鶴道路 → 熱海方面
- または、新東名・東名から伊豆縦貫道経由で熱海方面へ
- 熱海市街からは、熱海駅周辺から伊豆山神社までは、車でおよそ15〜20分前後(渋滞状況により変動)
駐車場
【伊豆山神社】「駐車場」2ヶ所
・下駐車場(鳥居横・約8台/階段170段)
・上駐車場(本殿横・約30台/階段回避)
・駐車料金はいずれも「無料」
境内近くに2ヶ所参拝者用の駐車スペースがあります。
「公共交通」でのアクセス
- JR東海道線・東海道新幹線「熱海駅」下車
- 駅前から伊豆山方面行きの路線バス利用(「伊豆山神社前」などで下車)
- 所要時間はおよそ10〜15分+徒歩数分(バス停から坂道の歩行あり)
※バスの系統・本数は季節・曜日により変わるため、事前に最新の時刻表をご確認ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 伊豆山神社の参拝時間は、どのくらい見ておけばいいですか?
A. 本殿参拝と境内の主な見どころだけであれば、1〜1.5時間ほどが目安です。石段ルートや走り湯まで足を延ばす場合は、2〜3時間を見ておくと、写真を撮ったり案内板を読んだりしても、あわてずに回れます。
Q. 車で行く場合、運転が不安になるような道はありますか?
A. 熱海市街から伊豆山神社へ向かう道は、カーブと坂道が続きます。極端に狭い山道というほどではありませんが、慣れない方はスピード控えめ・早めの時間帯を意識すると安心です。連休や初詣の時期は渋滞や駐車場の満車もあり得るので、時間に余裕を持った計画をおすすめします。
Q. 50代・シニアでも無理なく参拝できますか?
A. 本殿近くまで車で上がれるため、170段の石段を最初から最後まで上る必要はありません。ただし境内にも階段や坂はありますので、歩きやすい靴・身軽な荷物が安心です。体調や膝・腰の状態にあわせて「石段は途中までにする」「今回は走り湯はパスする」など、無理のない範囲で楽しんでください。
Q. 御朱印はいつでもいただけますか?
A. 御朱印の受付時間や種類は、時期や行事によって変わる場合があります。必ず最新の情報を、現地の掲示や公式情報でご確認ください。とくに初詣や連休などの繁忙期は待ち時間が長くなることもあるので、「参拝 → 御朱印」まで含めて余裕を持ったスケジュールを組んでおくと安心です。
まとめ|伊豆山神社は「熱海の大人パワースポット」
伊豆山神社は、
- 源頼朝・北条政子ゆかりの縁結びの物語
- 強運・勝負運・家内安全などの人生の節目を支えるご利益
- 相模灘を見下ろす、開放感たっぷりのロケーション
- 走り湯をはじめとする、歴史ある温泉文化とのつながり
といった要素が重なり合った、「熱海らしさ」をギュッと詰め込んだ神社です。
車旅で訪れるなら、
- 本殿と境内をさらっと巡る一般的な参拝:1〜1.5時間
- 石段や走り湯まで含めて楽しむゆったり参拝:2〜3時間
を目安に、半日〜1日を「伊豆山+熱海」エリアにあてるイメージが、ちょうどいいバランスだと感じます。
「いつもの熱海温泉」に、伊豆山神社というスパイスをひとつ加えてみる──。
そんな大人の寄り道プランを考えるときに、この記事をベースに旅のイメージをふくらませてもらえたらうれしいです。
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