春の車旅といえば「お花見」ですが、ニュースの開花宣言に合わせて有名なソメイヨシノの名所へ行くと、どこもかしこも大渋滞と人混み……。せっかくの休日が運転の疲れだけで終わってしまった経験はありませんか?
実は、「お花見=ソメイヨシノ」という思い込みを少し手放すだけで、春のドライブは劇的に快適になります。
今回は、10年間休日のたびに愛車を走らせて全国の桜を追い求めてきた旅行好きの私が、人混みを避けて2月から5月のゴールデンウィークまで長くお花見を楽しむための「桜の種類と見頃カレンダー」をご紹介します。都内のタクシー乗務員として培った「プロの渋滞回避の視点」と、2026年の最新見頃予測も交えた、絶対に外さない名所案内です。
【2月〜3月上旬】一足早い春の訪れ「河津桜」

まだ冷え込みが厳しい2月中旬ごろから見頃を迎えるのが「河津桜(かわづざくら)」です。
ソメイヨシノよりも開花期間が長く、約1ヶ月にわたって楽しめるのが特徴です。「冬の終わりの澄んだ空気」の中で、一足早く助手席の奥様を春の景色へお連れするには最高の品種です。伊豆半島が有名ですが、最近は関東近郊の道の駅などでも楽しめるため、週末の気軽なドライブに最適です。
【3月下旬〜4月上旬】長寿の一本桜を愛でる大人の旅「彼岸桜(エドヒガン)」

ソメイヨシノが咲き始める直前、春のお彼岸の時期に見頃を迎えるのが「彼岸桜(エドヒガン)」です。実はこの品種、ソメイヨシノの親にあたる存在で、樹齢1000年を超える圧倒的な生命力を持った「名木」が全国に存在します。
代表的なのが、日本三大桜に数えられる以下の2つです。


- 山高神代桜(山梨県): 【2026年見頃予測:3月25日頃】樹齢約2000年。日本最古とも言われる伝説的なエドヒガン。
- 根尾谷淡墨桜(岐阜県): 【2026年見頃予測:3月31日頃】樹齢約1500年。散り際に淡い墨色を帯びる孤高の桜。
エドヒガンは川沿いの並木ではなく、お寺の境内などに「一本桜」として立っていることが多く、宴会のドンチャン騒ぎとは無縁です。歴史ある巨木と静かに対話するような、大人の鑑賞にふさわしい桜です。
【4月上旬】王道と風流。圧倒的な美しさの「しだれ桜」

エドヒガンの枝が垂れ下がるように突然変異したのが「しだれ桜」です。この品種で絶対に外せないのが、同じく日本三大桜の一つである「三春滝桜(福島県)」です。
四方八方に伸びた枝から、濃い紅色の花が文字通り「滝のように」こぼれ落ちる姿は圧巻です(品種としては紅枝垂桜となります)。今年(2026年)は4月7日頃が見頃のピークと予測されています。
ただし、ここはタクシードライバーの視点から強く警告しておきます。三春滝桜の周辺道路(国道288号線など)は、昼間に行くと絶望的な大渋滞を引き起こします。車で行くなら「早朝6時台の到着」を大前提としてルートを組むのが、プロの鉄則です。
【4月上旬〜中旬】少し遅れた春の絶景「タカトオコヒガンザクラ」

「地元の桜を見逃してしまった!」という方に朗報です。長野県の標高の高い場所(約800m)にある「高遠城址公園」は、都心のソメイヨシノから少し遅れて見頃を迎えます。今年(2026年)の満開ピーク予測は4月6日頃です。
ここで咲くのは固有種「タカトオコヒガンザクラ」。やや小ぶりで赤みの強い花が約1,500本も密集して咲き誇る様子は「天下第一の桜」と称され、一生に一度は見たい絶景です。
しかし、こちらも山あいの小さな町に全国から観光客が押し寄せるため、インターチェンジからの道は数キロにわたって動かなくなります。カーナビ通りの最短ルートではなく、あえて一つ手前のICで降りて裏道(農道や広域農道)を使うなどの「渋滞回避術」が試される場所でもあります。
【4月下旬〜5月】GWまで楽しめる!山間部を彩る「山桜・八重桜」

4月中旬以降、ソメイヨシノが葉桜になった頃に満開を迎えるのが、花びらが幾重にも重なる「八重桜(やえざくら)」です。ぽってりとした可愛らしい花を咲かせます。

また、ゴールデンウィークのドライブに最適なのが、標高の高い場所で咲く「山桜(やまざくら)」です。新緑の山肌にポツポツと現れる淡いピンクの山桜を探しながらのドライブは、自然の力強さを感じられる格別な時間です。
まとめ:桜の知識を深め、時期をズラす賢い大人旅を
桜の種類を知ることは、単なる植物の知識ではなく、「人混みを避けて、快適な旅のスケジュールを組むための武器」になります。
世間が一斉にソメイヨシノに群がる時期を少しズラし、早咲きや遅咲きの名所を優雅に愛車で巡る。そんなワンランク上の春のドライブを、ぜひご夫婦で楽しんでみてください。
さらに大人の桜旅を深めるおすすめ記事
「時期をズラすのも良いけど、近場で人混みを避けて桜を楽しみたい」という方は、車から降りずに絶景を独占する「ドライブスルー桜」がおすすめです。プロが実践する渋滞知らずのルート選びを解説しています。
▶ 車窓から絶景を!渋滞知らずの「ドライブスルー桜」名所とルート選び
次回の記事では、「なぜソメイヨシノは一斉に咲き、一斉に散るのか?」という、知っていると旅先で少し語りたくなる、桜の切ない裏話(クローン説と寿命)について解説します。お楽しみに!
【免責事項・お出かけ前の注意事項】
当記事でご紹介しているルートや景観(桜の見頃など)の情報は執筆(または実体験)時点のものです。自然現象や天候、時期等によって状況は常に変化いたしますので、お出かけ前に必ず最新の公式情報をご確認ください。
また、ご紹介した鑑賞スポットへ向かわれる際は、必ず現地の交通ルールを遵守し、安全運転をお願いいたします。予期せぬ渋滞によるトラブル等につきまして、当ブログでは一切の責任を負いかねます。
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