長野市街から山あいへと車を走らせると、やがて戸隠連峰に抱かれるように【宝光社】【火之御子社】【中社】【九頭龍社】【奥社】の五社が点在する「戸隠神社」エリアにたどり着きます。
せっかく車で戸隠まで行くなら、五社をきちんと巡ってご利益をいただきつつ、本場の【戸隠そば】も、できれば行列を避けてゆっくり味わいたいところ。
ところが、何も考えずに動いてしまうと、気がつけば──
- 各社が意外と離れていて、思った以上に時間がかかる
- 駐車場のキャパが限られていて、空き待ちでロスが出る
- お昼どきのそば店は大混雑で、食事の時間が読みにくい
……と、駐車場探しと行列に追われて一日が終わってしまうこともあります。
そこで本記事では、車で効率よく五社巡りをしながら、戸隠そばも落ち着いて楽しめる日帰りモデルコースをご紹介します。
- 五社巡りの基本と回る順番
- 駐車場事情を踏まえた、ムダの少ない回り方のコツ
- 人気店で戸隠そばを味わうための「食事のベストタイミング」設計

マイカーで戸隠を訪れる50代前後の大人世代が、無理なく五社とそばを満喫できるように、具体的な時間配分や動き方まで丁寧に解説していきます。
戸隠神社の五社巡りとは?順番は決まってる?
戸隠神社は、次の五社から成る「山岳信仰の聖地」です。
- 【宝光社】(ほうこうしゃ)
- 【火之御子社】(ひのみこしゃ)
- 【中社】(ちゅうしゃ)
- 【九頭龍社】(くずりゅうしゃ)
- 【奥社】(おくしゃ)
五社を巡る順番は厳密に「これでなければダメ」という決まりはありませんが、車旅で回りやすい王道ルートは次の通りです。
【宝光社】→【火之御子社】→【中社】→【九頭龍社】→【奥社】
宝光社から徐々に標高を上げていき、最後に奥社へ向かう、上りの参拝コースです。
火之御子社の「駐車場問題」をどう考えるか
ネックになるのが【火之御子社】の駐車スペース。
- 鳥居横の無料駐車スペースは、約3台分しかない
- 休日や紅葉シーズンは、ほぼ「埋まっていて当たり前」
そのため、「火之御子社にピッタリ停められたらラッキー」くらいの感覚でいて、最初から無理にここへ車を入れようとしない方が現実的です。
この記事では、以下を前提にモデルコースを組んでいます。
- 【中社】の無料駐車場に車を停める
- 【火之御子社】へは中社から徒歩で往復して参拝
モデルコース設計と回り方のコツ
基本の回る順番
【宝光社】→【火之御子社】→【中社】→【九頭龍社】→【奥社】
この順番で動くことで、
- 車の移動距離がコンパクト
- 標高を徐々に上げていくので、身体への負担も少なめ
- 最後を奥社・九頭龍社の参道散策で締められる
という、バランスの良い一日になります。
戸隠そばを「どこで・何時ごろ食べるか」が肝

もうひとつ大事なのが、戸隠そばのタイミング。
中社周辺には人気そば店が多く、お昼どき(12:00~13:30)は行列になりがちです。
そこでこの記事では、
- パターン①:中社参拝後、11時台にそばを食べる(ピーク前)
- パターン②:奥社参拝後、13時台にそばを食べる(ピーク後)
という、「戸隠そば」を軸にした2パターンのコースをご提案します。
五社巡りモデルコース(「戸隠そば」を軸にした2パターン)
【中社】参拝後、11時台に「戸隠そば」を楽しむコース
お昼のピーク前にそばを食べてしまい、午後はゆっくり奥社・九頭龍社へ向かうパターンです。
| 時間の目安 | 行程・内容 | 移動距離・時間の目安 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 9:00 | 【宝光社】駐車場着・参拝 | 境内散策30分 | 階段が多いので、ウォーミングアップのつもりでゆっくり上りましょう。 |
| 9:45 | 【宝光社】出発 → 【中社】駐車場へ | 車 約2.2km/約10分 | 道路沿いの案内板に従って中社の無料駐車場へ。 |
| 10:00 | 【中社】駐車場 → 徒歩で【火之御子社】へ | 徒歩 約1km/片道約15分 | 田園風景を眺めながら、のんびり歩ける区間です。 |
| 10:15 | 【火之御子社】参拝 | 境内滞在 約10分 | 小さな社ですが、夫婦杉など見どころ多し。 |
| 10:25 | 徒歩で【中社】駐車場へ戻る | 徒歩 約1km/約15分 | 戻りはやや上り坂なので、無理なく歩きましょう。 |
| 10:40 | 【中社】参拝 | 境内散策 約30分 | 大きな社殿とご神木が印象的。社務所で御朱印も。 |
| 11:15 | 【中社周辺】で戸隠そばの昼食 | 移動:徒歩または車 | 行列が本格化する前の11時台が狙い目です。 |
| 12:10 | 中社周辺出発 → 【奥社】駐車場へ | 車 約1.8km/約10分 | バードライン沿いに奥社入口方面へ。 |
| 12:10~ | 【奥社】駐車場 → 参道歩き | 徒歩 片道約2km/約50分 | 最初は緩やかな林道、途中から杉並木の世界へ。 |
| 13:00 | 【九頭龍社】【奥社】参拝 | 境内滞在 約30分 | 体力と時間に応じて無理のないペースで。 |
| 13:30 | 参道を歩いて【奥社】駐車場へ戻る | 徒歩 約2km/約50分 | 下りでも足元注意。写真を撮りながらゆっくり戻りましょう。 |
| 14:30 | 【奥社】駐車場 出発・戸隠エリアを後にする | 車/お土産立ち寄りなど | 戸隠そばのお土産や地元野菜を買う時間があればなお良し。 |
2)【奥社】参拝を先に済ませ、13時台に「戸隠そば」を楽しむコース
午前中の涼しい時間に奥社参道を歩き、お昼ピーク明けの13時台にそばを食べるパターンです。
| 時間の目安 | 行程・内容 | 移動距離・時間の目安 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 9:00 | 【宝光社】駐車場着・参拝 | 境内散策30分 | 旅の安全祈願も兼ねて、最初にきちんと参拝。 |
| 9:45 | 宝光社出発 → 【中社】駐車場へ | 車 約2.2km/約10分 | 無料駐車場に停められればラッキー。 |
| 10:00 | 【中社】駐車場 → 徒歩で【火之御子社】へ | 徒歩 約1km/片道約15分 | 往復で約2km、歩きやすい靴で。 |
| 10:30 | 【中社】参拝 | 境内散策 約30分 | 五社巡りの中心拠点。御朱印・お守りもチェック。 |
| 11:15 | 中社出発 → 【奥社】駐車場へ | 車 約1.8km/約10分 | 駐車場が混み合う前に到着したい時間帯。 |
| 11:25 | 【奥社】駐車場 → 参道歩き | 徒歩 片道約2km/約50分 | 体力に応じて、無理なら九頭龍社まででもOK。 |
| 12:15 | 【九頭龍社】【奥社】参拝 | 境内滞在 約30分 | 体力と時間に応じて無理のないペースで。 |
| 12:45 | 参道を歩いて【奥社】駐車場へ戻る | 徒歩 約2km/約50分 | 下りでも足元は滑りやすいので注意。 |
| 13:15 | 奥社駐車場発 → 【中社】周辺へ戻る | 車 約1.8km/約10分 | 13時台のそば屋入店を目標に逆算。 |
| 13:30 | 【中社周辺】で戸隠そばの昼食 | ランチピークが一段落する時間帯で比較的入りやすい。 | |
| 14:10 | 中社周辺出発・戸隠エリアを後にする | 車/お土産立ち寄りなど | 善光寺方面へ足を延ばす場合は、ここから約1時間前後。 |

上記はあくまで一例です。
当日の混雑状況・体力・天候・お腹の空き具合で、適宜入れ替え・短縮してください。
【戸隠神社】五社巡りの距離と所要時間(宝光社スタートの場合)
ざっくりとした移動距離と時間の目安です(車・徒歩ともに、休憩含まず)。
【宝光社】駐車場 → 【中社】駐車場
車移動:約2.2km/約10分
【中社】駐車場 → 【火之御子社】(往復)
徒歩移動:約1km前後/約15~20分 ※往復で約2km/約30分~40分
【中社】駐車場 → 【奥社】駐車場
車移動:約1.8km/約10分
【奥社】駐車場 → 【九頭龍社】・【奥社】(往復)
- 徒歩移動:片道約2km(往復約4km)
- 歩行時間の目安 約100~120分(参拝・写真撮影込み)

トータルでは、車移動で約4~5km、徒歩で6~7km程度をイメージしておくと、計画が立てやすくなります。
【戸隠神社】五社のみどころ
宝光社(ほうこうしゃ)

長い石段を一段一段のぼった先に現れる【宝光社】は、女性や子どもの守り神として信仰されてきた社。

参道の石段は決して楽ではありませんが、その分、上りきった瞬間に広がる静かな境内と社殿の姿は、まさに「たどり着いた人だけが味わえる景色」です。
ご祭神は女性や子どもを守る神さまとして知られ、
・安産・子育て
・学問
・技芸上達
などのご利益があると言われています。
小さなお子さん連れでの参拝では無理のないペースで、一度途中で休憩を挟みながらゆっくり上っていくのがおすすめです。

社殿は江戸時代の建築様式を今に伝え、繊細な彫刻や装飾も見どころ。戸隠の他の社と比べるとややひっそりとした場所にありますが、その分、静けさの中でじっくり手を合わせられる「穴場感」のある一社です。
火之御子社(ひのみこしゃ)

舞楽・芸能の神を祀るとされる【火之御子社】は、戸隠五社の中でも少し離れた森の中にたたずむ、静かな小さなお社です。
天岩戸の前で舞を披露した「天鈿女命(あめのうずめのみこと)」ゆかりの地と伝えられ、
・芸能成就
・良縁
を願う参拝者が多いスポット。
境内は観光客でごった返すことも少なく、鳥の声や風の音がよく聞こえる、“戸隠の静けさ”を味わいやすい場所でもあります。
石段を上がった先に現れる社殿は素朴ながら凛とした雰囲気で、「華やかさよりも、落ち着いた空気の中でゆっくり手を合わせたい」ときにぴったり。
中社や宝光社とセットで回ると、戸隠の信仰の奥行きがより感じられます。
中社(ちゅうしゃ)

エリアの中心に位置する【中社】は、知恵の神さまとされる「天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと)」をお祀りする社。
戸隠五社のなかでも“拠点”となる場所で、初めて戸隠を訪れる方にもおすすめの参拝スポットです。
ご利益としては、
・学業成就
・開運
・商売繁盛
・芸能上達
など幅広く、「仕事運やこれからの働き方について、じっくり考えたい」といったタイミングで訪れる大人世代も多い印象です。

境内には樹齢数百年ともいわれる三本杉がそびえ立ち、社殿とあわせて戸隠らしい厳かな雰囲気をつくり出しています。
春の新緑、夏の深い緑、秋の紅葉、冬の雪景色と、四季ごとに表情が変わるのも中社の魅力。
写真映えするアングルも多く、「まずは中社で戸隠の空気に慣れる」くらいの気持ちで、ゆっくりと散策したい場所です。
周辺には戸隠そばの名店やカフェが点在しているので、「中社で参拝 → 三本杉を眺めながら一息 → 門前でそばランチ」という流れで楽しめば、半日だけでも充実した戸隠時間を過ごせます。
九頭龍社(くずりゅうしゃ)

奥社のすぐ隣に鎮座する【九頭龍社】は、水や雨を司る龍の神さまをお祀りする社。
かつては荒ぶる存在として恐れられていた九頭龍が、のちに人々を守る神へと姿を変えたと伝えられ、戸隠の中でもとくに「願い事」に強いパワースポットとして知られています。
ご利益としては、
・心願成就
・縁結び
・厄除け
などが代表的。
奥社参道を登り切った先、森に抱かれるように建つ小さな社殿の前で静かに手を合わせると、「ここまで歩いて来たからこそ伝えられる願いごと」を、じっくり神さまに聞いていただけるような、特別な空気を感じます。
派手さはありませんが、奥社とあわせて参拝することで、「戸隠に来て本当に良かった」と思わせてくれる場所。
奥社(おくしゃ)

戸隠山の岩壁を背に建つ【奥社】は、戸隠信仰の中心となる社。
天岩戸をこじ開けた「天手力雄命(あめのたぢからおのみこと)」をお祀りし、開運・勝負運・底力を引き出すご利益で知られています。
雪深い戸隠ならではで、奥社本殿は冬の雪の重みにも耐えられるよう、どっしりとした造りが印象的。
岩壁を背にした姿と相まって、「山の奥に守られた聖域」に来たことを実感させてくれます。
奥社参道は、鳥居から続く杉並木が圧巻。後半は石段と坂道が続きますが、到着した瞬間の達成感は格別です。
片道50分前後、往復では1時間30分〜2時間を見込んで、余裕を持ったスケジュールで歩きましょう。
随神門

奥社参道の中ほどに建つ【随神門】は、まさに“俗界と神域の境目”のような場所。
朱塗りの門と苔むした石段、周りを囲む杉の森が重なって、一気に空気が変わったように感じられます。
門の両側には、参道を守る随神さまが安置され、静かに行き交う人々を見守っています。
ここをくぐると、いよいよ奥社へ向かう後半戦。
体力的には少しきつくなっていきますが、「せっかくここまで来たからもうひと踏ん張り」と背中を押してくれるようなポイントです。
写真映えも抜群なので、奥社まで歩く余裕がない方も、できれば随神門までは一度訪れてみてほしいスポットです。
杉並木

奥社参道のハイライトと言えるのが、随神門から奥へ続く【杉並木】。
まっすぐに伸びた大杉がずらりと並び、足元には苔むした石畳。
晴れた日でもほの暗く、夏でもひんやりとした空気に包まれます。
見上げるほどの巨木に囲まれて歩いていると、「山の神域にお邪魔している」という感覚が強まり、自然と足取りも静かになります。
雨上がりや薄曇りの日は、杉の幹や苔がしっとりと色濃くなり、写真にも深みが出るタイミングです。
ただし、石畳はところどころ段差やデコボコも多く、濡れていると滑りやすいのが難点。
とくに50代以降の方は、景色に見とれすぎず、足元を確認しながらゆっくり進むのがおすすめです。
御朱印・御朱印帳・参拝マナー
御朱印の概要
戸隠神社では、五社それぞれの御朱印をいただくことができます。
【主な授与所と御朱印・受付時間・初穂料】
・奥社授与所 … 奥社御朱印/九頭龍社御朱印
・中社授与所 … 中社御朱印/火之御子社御朱印(ほか一部の御朱印)
・宝光社授与所 … 宝光社御朱印/火之御子社御朱印
※火之御子社に授与所はありません
・受付時間の目安:9:00~17:00
(季節や天候、行事により変動あり)
・初穂料 500円
【冬季(例年1/7?4月下旬ごろ)のポイント】
・奥社・九頭龍社は、例年1月7日~4月下旬ごろまで閉殿になります。
・この期間、奥社・九頭龍社の御朱印・お守りは中社で授与されます。
・冬季に授与所窓口が開いているのは原則中社のみです。
・宝光社・火之御子社を参拝した場合も、御朱印は参拝後に中社でいただく流れになります。
五社すべての御朱印を1日で集めようとすると、どうしても時間に追われがち。体力や時間に余裕を見ながら、「今回はここまで」と区切って集めていくのがおすすめです。
※御朱印の種類・初穂料・授与時間などは変わることがあります。実際に参拝される際は、必ず最新の公式情報をご確認ください。
御朱印帳
戸隠神社オリジナルの御朱印帳は、戸隠山や杉並木、社紋などをあしらったデザインが多く、旅の記念としても人気があります。「これから御朱印を集めてみたい」という方は、戸隠で1冊目を用意して“戸隠から御朱印デビュー”するのもおすすめです。
参拝マナーのポイント
- 鳥居の前で一礼し、参道は真ん中を避けて端を歩く。
- 手水舎で手と口を清めてから参拝。
- 写真撮影が制限されている場所(拝殿内部や社務所周辺)では、案内表示に従いましょう。
- 奥社参道では、道幅をふさぐ撮影・三脚の使用など、周囲の迷惑になる行動は控えましょう。
車でのアクセス(長野市内・高速道路から)
戸隠神社(宝光社)へ車で向かう場合、主なアクセスルートは次の二つです。
上信越自動車道「長野IC」から
長野市街地を抜けて戸隠方面へ向かうルートです。バードライン経由・ループ橋経由などがあり、道路状況にもよりますが所要時間は約50〜60分(距離約28㎞)が目安です。
上信越自動車道「信濃町IC」から
国道18号を長野市街地方向へ進み、「柏原小入口」交差点を右折。黒姫山山麓を通り、奥社入口を経て中社方面へ向かうルートで、所要時間は約30〜40分(距離約20㎞)です。
- いずれのルートも山道を走る区間があるため、カーブが多く、冬季は積雪・凍結もあります。
- 特に早朝・夜間は路面状況に注意し、スタッドレスタイヤやチェーンを準備しておくと安心です。
公共交通でのアクセス(長野駅からバス)
公共交通機関を利用する場合は、長野駅から戸隠行きのバスを利用します。
電車+路線バス
- JR長野駅で下車し、善光寺口側のバスターミナル7番乗り場から、アルピコ交通バス「戸隠高原行き」など戸隠方面行きのバスに乗車します。
- 宝光社・中社・奥社入口といった各バス停で下車して、それぞれの社を参拝する形です。
- 所要時間の目安は、長野駅から戸隠中社まで約1時間前後です。
観光特急バス(運行日限定・要確認)
- 近年は、観光客向けの「観光特急戸隠線」も運行されています。
- 予約制・座席指定で、戸隠奥社入口まで乗り換えなしで行ける便もあり、荷物をトランクに預けられる点も便利です。
- 最新のダイヤや運賃はアルピコ交通および戸隠観光協会の公式サイトで確認してください。
冬季(12月15日?3月31日)の駐車場・アクセス注意点
戸隠は標高が高く、冬季は本格的な雪道になります。道路状況やバスの運行形態、駐車場の開放状況が夏場とは大きく変わる点に注意が必要です。
- 一部の駐車場は、積雪や安全確保のため閉鎖される場合があります。
- 路線バスは、冬季ダイヤでは戸隠奥社入口まで乗り入れない便が多く、スキー場や中社止まりになるケースもあります。観光特急バスの運行状況も含め、最新情報を事前に確認してください。
- 奥社参道は冬季も徒歩のみでのアクセスとなり、積雪・凍結路になります。防寒着・冬用の靴(滑りにくい底・簡易アイゼン等)を準備し、日没時間も意識して無理のない計画を立てましょう。
- 車で訪れる場合は、スタッドレスタイヤ着用が必須レベルと考えておくと安全です。天候によってはチェーン規制や通行止めが出る可能性もあるため、出発前に道路情報を確認してください。
戸隠神社五社巡り よくある質問(FAQ)
Q. 五社全部を回るのに、どのくらい時間がかかりますか?
モデルコースでは、宝光社スタートで約5〜6時間を目安にしています。
- 宝光社〜火之御子社〜中社の参拝・徒歩移動:おおよそ2時間前後
- 戸隠そばランチ:40〜60分
- 奥社参道(杉並木)〜九頭龍社〜奥社往復:おおよそ2時間前後
長野市内からの往復ドライブ時間も含めると、「丸一日コース」と考えておくと安心です。歩く距離もそれなりにあるので、途中でこまめに休憩を取りながら回りましょう。
Q. 体力に自信がありません。どこまで回るのがおすすめですか?
奥社参道は片道約2km、往復で約4kmと、それなりに歩きごたえがあります。「全部回らないと意味がない」ということはないので、体力に合わせて無理のない範囲で計画しましょう。
- 歩く距離を抑えたい場合:宝光社+中社+火之御子社をメインに。奥社は随神門まででも十分雰囲気が味わえます。
- 一番の目的が奥社・杉並木の場合:午前中は奥社参道に集中し、午後は中社だけゆっくり参拝する形でもOK。
「五社コンプリート」はあくまで理想形。何度か通うなかで少しずつ巡るくらいの気持ちでいると、戸隠の旅がぐっとラクになります。
Q. ベストシーズンと混雑の目安は?
戸隠は標高が高く、新緑・夏の避暑・紅葉がとくに人気の季節です。
- 新緑シーズン:杉並木の緑がさわやかで、歩きやすい気候。
- 夏:市街地より涼しく、避暑地として人気。土日・お盆は道路も含めて混雑しがちです。
- 秋:紅葉シーズンは一年で最も混み合うタイミング。駐車場待ち・そば店の行列は覚悟が必要です。
混雑を少しでも避けたい場合は、平日+午前早めの時間帯がおすすめ。紅葉ピーク時の土日祝は、「午前中に奥社、午後は中社周辺でゆっくり」など、ピーク時間帯の動き方を工夫しましょう。
Q. 戸隠そばの行列を避けるコツはありますか?
中社周辺の人気そば店は、12:00〜13:30ごろがもっとも混雑します。記事内でご紹介したように、
- パターン①:中社参拝後、11時台に早めのランチ
- パターン②:奥社参拝を先に済ませ、13時台の遅めランチ
といった時間帯のずらしを意識するのがいちばんのポイントです。
- 「どうしてもこの店に行きたい」という場合は、開店直後〜11:00ごろをめざす。
- お店にこだわりすぎず、「空いている店から入る」くらいの気持ちでいると心に余裕が生まれます。
Q. 服装や靴はどんなものが良いですか?
戸隠五社巡りは、「神社参拝+軽いハイキング」くらいのイメージで準備すると安心です。
- 足元はスニーカーやトレッキングシューズなど、滑りにくい靴がおすすめ。
- 奥社参道は石段や土の道が続くため、ヒールや革靴はNGと考えた方が良いです。
- 山あいのため、夏でも朝晩は冷えることがあります。薄手の上着を一枚用意しておくと安心です。
- 秋〜冬は気温がぐっと下がるので、重ね着+手袋・マフラーなど、防寒対策をしっかりと。
Q. 雨の日や冬でも奥社まで行けますか?
奥社参道自体は通行可能な日が多いものの、雨天時・積雪期は足元の悪化に注意が必要です。
- 雨の日:石畳が滑りやすくなるので、撥水性のある靴+レインウェアがおすすめ。
- 冬季:積雪・凍結により、スノーブーツや簡易アイゼンがあると安心。日没も早いため、時間に余裕を持った計画が必須です。
また、奥社・九頭龍社は例年冬季に閉殿期間があります。御朱印の授与場所や開殿状況は変わることがあるため、必ず事前に公式サイトで最新情報を確認してから出かけましょう。
まとめ:マイカーなら「五社」と「戸隠そば」を欲張りに楽しめる
戸隠神社の五社は、どの社も個性があり、一社だけでは見えてこない魅力があります。
車で巡るからこそ、宝光社から中社、そして奥社へと、標高とご利益を少しずつ積み上げていくような参拝ができるのも、戸隠ならではの楽しみ方です。
- 五社それぞれの役割と雰囲気を知りながら、自分のペースで巡ること
- 戸隠そばは「時間帯をずらす」ことで、行列ストレスをできるだけ減らすこと
- 歩く距離と標高差を意識して、無理をしないコース取りと服装を整えること
この3つを押さえておけば、初めての戸隠でも、五社とそばの両方を欲張りに楽しむことができます。

五社を一日で巡るのはちょっとした“小旅行”。
全部回れなくても大丈夫なので、まずは気になる社から一歩踏み出してみてください。
戸隠そばと山の空気を味わえば、「また季節を変えて来てみたい」と思えるはずです。
戸隠は日帰りだけじゃもったいない?一泊してゆったり巡るのもおすすめ
ここまでご紹介してきたように、戸隠神社の五社巡りは、宝光社から奥社までしっかり回ろうとすると実質「丸一日コース」になります。
「せっかく長野まで行くなら、もう少しゆっくりしたい」「善光寺や温泉も一緒に楽しみたい」という方は、戸隠+長野周辺で1泊というスタイルもおすすめです。
- 日帰りよりも余裕ができ、五社巡りのペースをゆっくりにできる
- 善光寺門前散策や長野市内グルメも組み合わせやすい
- 戸隠・長野周辺の温泉宿でゆっくり疲れを癒やせる
宿泊の候補エリア
- 長野駅周辺
善光寺や門前町の散策と組み合わせやすく、飲食店も豊富。翌朝に戸隠へ向かう拠点としても便利です。 - 戸隠高原(戸隠エリア)
朝・夕のひんやりした空気の中、人の少ない時間帯の杉並木や中社を楽しみたい方におすすめ。星空観賞ができる宿もあります。 - 湯田中・渋温泉・上林温泉などの温泉地
車旅なら、戸隠+志賀高原・地獄谷野猿公苑を組み合わせた1泊2日の温泉旅もプランしやすくなります。
「まずは戸隠五社を日帰りで体験 → 次は善光寺や温泉とセットの1泊2日で」と、段階的に楽しみ方を広げていくのも大人の車旅ならではの楽しみ方です。
宿選びの際は、チェックイン・チェックアウトの時間と、戸隠までの移動時間・駐車場の有無を確認しておくと、当日の行動計画が立てやすくなります。
以下のリンクから、他の観光にも便利な「長野駅」周辺の温泉宿をチェックできます。
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