2020年2月初旬、妻と二人で冬の信州長野を1泊2日でめぐる旅に出かけました。
目的は、以前から行ってみたかった「善光寺」と「地獄谷野猿公苑」、国宝「松本城」――長野が誇る名所を“冬の空気”ごと味わうこと。
そしてもうひとつ。旅の最後は、温泉にゆっくり浸かって、美味しい食事で締めること。
そこで探したのが、「善光寺・地獄谷野猿公苑に近い」×「源泉かけ流し」×「露天(半露天)風呂付き客室」×「食事が楽しみな宿」という条件を満たす一軒。
見つけた瞬間、正直ちょっと疑いました。条件が良すぎる。
でも、実際に泊まってみて納得。むしろ「これでこの価格?」と驚いたのが、信州・上林温泉の湯宿 せきやでした。

「善光寺」から約30km、車で約1時間。そして「地獄谷野猿公苑」へは徒歩で行ける距離(目安:約30分)。
さらに、全室に露天(半露天)風呂付き。夕食は霜降り信州牛のしゃぶしゃぶが主役の郷土会席。
当時(2020年4月頃に確認した口コミ)でも評価が高く、実際の体験としても、私たち夫婦の結論は「満点」でした。
露天風呂付き客室の宿はいくつか泊まってきましたが、その中でも“忘れにくい一軒”です。
この記事では、宿泊した「遊季亭」(比較的リーズナブルな客室タイプ)を中心に、部屋・温泉・食事・館内の過ごしやすさを、写真の流れをできるだけ変えずにまとめます。
「遊季亭」 部屋のつくり、設備
今回宿泊したのは、「遊季亭」という比較的リーズナブルなタイプのお部屋。
10畳の和室/ベッドルーム/広縁(縁側)/洗面所/シャワールーム/半露天風呂/テラスという構成です。

10畳の和室は十分すぎるくらい広く、腰を下ろした瞬間に体がほどけます。冬の旅は外で冷えるぶん、部屋の“ぬくもり”が効きました。

広縁(縁側)とテラスは森に面していて、眺めが気持ちいい。風がすっと抜ける感じがあって、深呼吸したくなります。

ベッドはシモンズのセミダブル。少し硬めで、沈みすぎず寝返りもしやすい。湯上がりの体が、そのまま自然に眠りへ落ちていく感じでした。
テレビは52型(DVDプレーヤー付)。BOSEのCDプレイヤーもあり、静かに音楽を流して過ごすのも似合います(CDは洋楽・邦楽のヒット曲集がありました)。
加湿器付き空気清浄機も完備。冬の乾燥対策ができるのはありがたいです。
トイレはウォシュレット付きで、便器のフタが自動で開閉・自動洗浄するタイプ。最初ちょっと驚きました。

そして印象に残ったのが、広縁に置かれたPanasonicのマッサージチェア。好きなタイミングで、好きなだけ使えます。
もみ心地がちょうど良く、温泉で緩んだ体に入ってくる感じがたまりませんでした。
さらに、冬にうれしい装備が続きます。

ベッドルームの床にはホットカーペット。寝る前・起きた直後、足元が暖かいだけで気分が全然違います。

洗面所にはヒーター。お風呂の前後、ここが寒くないだけで“冬のストレス”が減ります。

さらに、濡れたタオルを乾かすためのタオルヒーター。
温泉に何度も入るとタオルがすぐ濡れて、乾かないまま使うこと…ありますよね。これがあるだけで、地味に快適でした。
実際に泊まって感じたのは、設備が豪華というより、“不快の芽を先に摘んでくれる”宿だということ。
あちこちに、宿の「おもてなし」の心遣いが見えました。
旅兵衛コメント:電気カーペット、洗面所ヒーター、タオル乾燥用ヒーターなど、冬の“不快”を先回りして潰してくれる装備が揃っていました。
「源泉かけ流し」檜の「半露天風呂」|好きな時に、いつでも
部屋の檜の半露天風呂は源泉かけ流し。好きなタイミングで、いつでも入れます。

完全な露天(外に浴槽が“ドーン”とあるタイプ)ではなく、部屋側にありつつ外気を感じられる半露天。
個人的には、この「半露天」がいちばん好きです。寒い日・風が強い日・雨の日でも、露天ほどつらくなりにくい。冬の旅だと、この差が大きいです。
浴槽の広さも十分で、ゆったり浸かれます。

森に面していて、空もよく見える。湯気の向こうに木々の気配がにじんで、ぼんやり眺めているだけで、気持ちが落ち着いていきました。
旅兵衛コメント:湯舟につかりながら、森と空をぼんやり眺めているだけで、旅の疲れが静かにほどけていく感じがしました。
湯加減もちょうどよく、基本的に水を足さずに入れました。
到着した夕方、夕食後、深夜、早朝と4回入りましたが、どの時間も“入りやすい温度”が保たれていたのが印象的です。
露天付き客室って、宿によっては「熱すぎる」「ぬるくて入れない」ことがあって、そのたびに調整が必要だったりします。せっかくの客室風呂なのに、そこで疲れるのはもったいない。
その点、せきやは“湯の気持ちよさが最初から整っている”宿だと感じました。
旅兵衛コメント:源泉かけ流しの半露天は、いつ入っても“ちょうどいい湯加減”でした。露天付き客室でここが安定している宿は、体感の満足度が一気に上がります。
体を洗うシャワールームは外と仕切られていて、洗っている間も寒さを感じにくい造り。

そして驚いたのが、シャワールームの床。
床が暖かいんです。

そう、床暖房。足元が冷えないだけで、冬の入浴は本当にラクになります。
旅兵衛コメント:シャワールームの床が暖かいだけで、冬の入浴が別物になります。足元が冷えないって、それだけで快適でした。
アメニティ(洗面、飲料)
洗面まわりのアメニティは、一般的なものがひと通り揃っていました。
・バスタオル、フェイスタオル
・歯ブラシ、歯磨き粉
・ボディソープ、シャンプー、コンディショナー
・シャワーキャップ、綿棒、コットン
・ヘアブラシ
・女性用 基礎化粧品、男性用 基礎化粧品
・浴衣、バスローブ、足袋
特にうれしかったのは、バスローブがあったこと。

お風呂上がりにバスローブを羽織って、マッサージチェアへ。これだけで一気に“宿に泊まる意味”が出ます。
旅兵衛コメント:温泉で温まって、バスローブを羽織って、マッサージチェアへ。この流れが“宿の贅沢”でした。
飲み物は、お茶セット(お茶・湯呑・電気ポット)に加えて、インスタントコーヒーと紅茶、コーヒーカップのセットも用意されていました。
水は、冷蔵庫の中に冷水が入ったポットがありました。
さらに、夕食後に部屋へ戻ると、ベッドサイドに冷水ポットが用意されていたのが印象的。こういう“さりげない一手”が効きます。

旅兵衛コメント:夕食から戻ると、枕元に冷水ポット。派手じゃないのに、こういう一手に“宿の品”が出る気がします。
ちなみに冷蔵庫の中には、ビール、コーラ、ウーロン茶が用意されていました。
「信州牛しゃぶしゃぶ」が主役の夕食|個室でゆっくり味わえる
夕食は、部屋ごとに仕切られた個室のお食事処でいただきます。
大広間だとどうしても周囲が気になることがありますが、個室だと会話も食事も自分たちのペースのまま。これは素直にうれしいポイントでした。

旅兵衛コメント:食事処が個室だと、会話も食事も自分たちのペースのまま。落ち着いて味わえるだけで満足度が上がると感じます。
夕食の主役は、霜降り信州牛のしゃぶしゃぶ。郷土会席として、品数もきちんと揃います。

夕食の献立表です。

前菜 季節の盛り合わせ

信州牛のしゃぶしゃぶ。見てください、この霜降り。脂がきれいで、火を通す前から期待が上がります。
旅兵衛コメント:信州牛のしゃぶしゃぶは、肉のやわらかさと脂の上品さが際立っていて、タレ(ポン酢・ごまだれ)も絶妙。素直に感動しました。

お造り。山の中の宿なのに、刺身のクオリティが高くて驚きました。特に中トロの“素材の良さ”がはっきりわかります。
旅兵衛コメント:山の宿で、ここまで“まぐろ”が良いのは驚きでした。刺身が得意な宿って、食の満足度が一段上がります。

馬刺し うまかったです。

季節の煮物 いももち

岩魚の塩焼き。このくらいのサイズだと、頭から丸ごと食べても骨が気になりにくく、香ばしさが勝ちます。

天ぷら。手前は干し柿の天ぷらです。

帆立と牛ヒレステーキ。ソースが美味しかったです。

ごはん【木島平産コシヒカリ】とお吸い物。きのこたっぷりの炊き込みご飯でした。

デザート
品数が豊富で、どれも味付けが丁寧。特に信州牛のしゃぶしゃぶは、旅の記憶に残る美味しさでした。
「素材にこだわっている」ことが、食べるほどに伝わってくる夕食。大満足です。
旅兵衛コメント:これまで泊まった宿の中でも、夕食は最高クラス。品数が多いのに、最後まで気持ちよく食べられる“組み立て”でした。
朝食も豪華。朝からちゃんと整う
朝食も個室のお食事処でいただけます。朝の静けさの中で、落ち着いて食べられるのがうれしいです。
内容も、夕食に負けず劣らずしっかり。ボリュームだけでなく、味付けも良く、サラダとヨーグルトもあってバランスも◎でした。

“豪華”というより、丁寧で、気持ちよく入ってくる朝ごはん。旅の締めとして、すごく良い形でした。
旅兵衛コメント:朝食も品数が多くて、味付けもやさしい。朝からちゃんと整う感じがありました。
貸切露天風呂に入らなかった…それだけが心残り
せきやは全8室で、全室が露天(半露天)風呂付き客室。
そのせいで、私たちは部屋のお風呂ばかり入ってしまい…結果、貸切露天風呂に入らずじまい。これは後から「もったいなかった」と思いました。
館内には貸切露天風呂が3つあり、基本的に予約不要で、空いていれば入れる仕組みです。
チェックアウトの朝に様子を見に行ったら、どれも風情があって素敵でした。

けやきの湯

紅葉の湯

楓の湯
部屋風呂が良すぎる宿ほど、こういう“落とし穴”がありますね。
旅兵衛コメント:部屋風呂が良すぎて油断しましたが、せきやに泊まるなら貸切露天風呂もぜひ。滞在の“幅”が広がります。
信州・上林温泉 湯宿 せきや|感想・おすすめポイント
湯宿 せきやの感想をひと言でまとめるなら、「心遣いが、静かに効いてくる宿」でした。
露天(半露天)風呂付き客室の宿として、私たちの中では最高評価。もう一度泊まりたいし、友人にも自信を持っておすすめできる――そんな一軒です。
「最高評価」にした理由をまとめると、こんな感じです。
- 檜の源泉かけ流し半露天風呂が最高。いつ入っても入りやすい湯加減で、好きなタイミングで湯に浸かれる。
- シャワールームの床暖房で、足元が冷えにくい。
- 洗面所ヒーターがあり、入浴前後の寒さが軽い。
- Panasonic製マッサージチェアで、好きな時に好きなだけリラックスできる。
- 寝室の床にホットカーペットがあり、冬でも快適。
- 夕食後、枕元に冷水ポットが用意される“さりげない配慮”。
- シモンズのセミダブルで、湯上がりでもぐっすり。
- 夕食・朝食とも個室で、落ち着いて食事を楽しめる。
- 信州牛しゃぶしゃぶが主役の夕食が、味も満足度も高い。
- 全8室で、館内が静か。滞在のテンポが自然に整う。
- 貸切露天風呂が3つ。空いていれば予約不要で入れる。
- 過剰ではない、気持ちのいい接客。
宿泊予約はこちら
湯宿 せきやは、全8室の落ち着いた宿。客室タイプもいくつかあるので、「露天(半露天)の雰囲気」「寝具(ベッド/布団)」「食事の内容」を見比べて、自分たちの旅に合うプランを選ぶのがおすすめです。
空き状況と料金は、日程によって動きます。まずは予約サイトで同じ日程の価格を並べて、納得できる条件のプランを探してみてください。
チェックのコツ:露天(半露天)の仕様/眺望/食事の提供場所(個室など)/キャンセル条件は、予約前に一度だけ確認しておくと“イメージ違い”が起きにくくなります。
▼湯宿「せきや」のプランを比較して探す(空き状況・料金の比較はこちら)
信州・上林温泉 湯宿 せきや 基本情報
- 名称:信州上林温泉 湯宿 せきや
- 住所:〒381-0401 長野県下高井郡山ノ内町平穏1406
- 電話番号:0269-33-2268
- 駐車場:あり
- 部屋数:全8室(全室 源泉かけ流し露天(半露天)風呂付き)
- 泉質:ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉(源泉は地獄谷温泉)
- 公式サイト:信州上林温泉 湯宿 せきや
アクセス
車:上信越道「信州中野IC」下車 → 国道292号経由で約20分(道路状況で変動)。
電車:長野駅で長野電鉄に乗り換え「湯田中」駅下車。事前に送迎を予約しておけば、湯田中駅まで迎えに来てもらえます(所要:約10分)。
タクシーの場合、湯田中駅から宿まで約3.3km(料金は目安で2,000円前後)。
よくある質問(FAQ)
宿泊前に気になりやすいポイントを、Q&A形式でまとめました。
※本記事は2020年2月の宿泊体験です。最新の設備・食事内容・送迎等は公式サイト・予約サイトでご確認ください。
Q1. 湯宿 せきやは、どんな人におすすめ?
A. 「冬でも客室風呂を快適に楽しみたい」「源泉かけ流しで自分のペースで湯に浸かりたい」「食事も妥協したくない」方に向く宿です。全8室で落ち着いて過ごしやすいのも魅力でした。
Q2. 客室の露天(半露天)風呂は本当に源泉かけ流し?
A. 宿の案内では源泉かけ流しです。客室タイプにより仕様や湯温調整の方法が異なる場合があるので、予約時に「湯の仕様(加水・加温の有無など)」を確認すると安心です。
Q3. 冬でも半露天風呂は寒くない?
A. 体感としては、露天より寒さの影響が少ない“半露天”が冬向きでした。冷えやすい方は湯上がりの羽織り物があるとより安心です。
Q4. 食事は個室?どんな雰囲気?
A. 個室のお食事処で、周囲を気にせず落ち着いて食べられました。会話も食事のテンポも自分たちのまま進められるのが良かったです。
Q5. 夕食のメインは信州牛しゃぶしゃぶ?
A. はい、信州牛しゃぶしゃぶが主役の郷土会席でした(当時)。季節やプランで内容が変わるため、予約時はプラン説明を確認するのがおすすめです。
Q6. 貸切露天風呂は予約が必要?
A. 館内に貸切露天風呂が3つあり、空いていれば利用できる仕組みでした(当時)。運用が変更される可能性があるため、最新は公式案内をご確認ください。
Q7. 地獄谷野猿公苑まで徒歩で行ける?
A. 目安として徒歩約30分圏の位置関係です。冬季は路面状況や装備で体感が変わるので、時間に余裕を持ち、歩きやすい靴で計画すると安心です。
Q8. アクセスは?湯田中駅から送迎はある?
A. 湯田中駅からは送迎対応があります(要事前予約)。車なら信州中野ICから約20分が目安です。送迎の可否や時間は変更の可能性があるため、予約前に確認してください。
まとめ|湯に沈んで、冬の信州が“ほどけていく”宿でした
冬の信州は、景色がきれいなぶん、体はじわじわ冷えます。善光寺の空気、地獄谷の猿の気配、松本城の凛とした黒――その“冬の余韻”を、最後にやさしくほどいてくれたのが、上林温泉の湯宿 せきやでした。
部屋の源泉かけ流し半露天に浸かって、湯気の向こうの森を眺める。湯上がりにバスローブを羽織って、マッサージチェアで深く息をつく。夜は個室で、信州牛しゃぶしゃぶをゆっくり味わう――この流れが、旅の芯を静かに整えてくれました。
客室タイプによって雰囲気が変わる可能性があるので、予約前は露天(半露天)の仕様/寝具(ベッドor布団)/食事の提供場所を写真で見比べておくのがおすすめです。空きと料金は日程で動くので、まずは予約サイトで同条件の価格を並べてみてください。
旅兵衛コメント:源泉かけ流しの露天(半露天)風呂付き客室で、自分のペースで湯に浸かれる。夕食・朝食も素材にこだわっていて、館内の随所に心遣いがある。“宿そのものが旅の目的になる”タイプの一軒です。
免責事項:本記事は宿泊当時の体験・作成時点の情報をもとに作成しています。施設名、運営、改装、食事内容、料金、営業時間、交通規制、送迎、駐車場運用などは変更される場合があります。お出かけ前に、必ず公式サイト・予約サイト・現地の最新情報をご確認ください。なお本記事の情報を利用したことにより生じた損害・トラブル等について、当サイトは一切の責任を負いかねます。
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旅兵衛コメント:Panasonicのマッサージチェアが本当に良かったです。温泉でゆるめてから座ると、体の力がすっと抜けます。