新型コロナウィルスの感染が状況が全国的に縮小し、2021年9月30日をもって「緊急事態宣言」、「蔓延防止等重点措置」が全国的にようやく解除されました。
これまで「新型コロナウィルス」感染拡大のため「旅行」を自粛してきた多くの人々、そして経済的に大きな打撃を被ってきた【旅行関係、交通関係事業者】の方のためにも、安心して旅行を楽しめる状況になることが待ち望まれています。
このような状況の中、2021年10月4日新たに発足した「岸田内閣」では、いったん中断している「GoToトラベル」事業の再開についての発言が増えてきています。
これまでの「GoToトラベル」の反省を踏まえ、さらに内容をバージョンアップするとされている新GOTOトラベル「GoTo2.0」。
「旅行関係・交通関係事業者」のみならず多くの人々が注目しています。
これまでの「GoToトラベル」とその問題点
まずは【GoToトラベル】とはどういったものか確認してみましょう。
例えば、一人一泊「5万円」の旅行なら…
・旅行代金の1/2相当は2万5千円ですが、支援額の上限を超えているため2万円を国が補助
・2万円の70%の1万4千円が旅行代金割引、30%の6千円分が地域共通クーポンとして付与
例えば、一人一泊「2万円」の旅行なら…
・旅行代金の1/2相当である1万円を国が補助
・1万円の70%の7千円が旅行代金割引、30%の3千円分が地域共通クーポンとして付与
「GoToトラベルキャンペーン」は2020年7月からスタート。
多くの人々がこのキャンペーンを利用し、多くの旅行客で観光地はにぎわいました。
どうせ割引できるなら支援額いっぱいの上限2万円の支援を受けたいという人々で、旅行代金が高い高級なホテルや旅館に利用が集中。
高級ホテルや旅館はキャンペーンで多くの恩恵を受けました。
その一方で、リーズナブルな料金のホテルや旅館では思ったほど利用者が増えず、キャンペーンの恩恵を受けることができずに不公平であるという声が高まっていました。
また、新型コロナウィルスの感染予防の観点から、家族や友人など、親しい間柄で少人数での移動を好む人が多いため、マイカーやレンタカーでの旅行が増加。
電車、バス、飛行機などの不特定多数の方との接触が避けられない交通手段での旅行が敬遠され、交通関係事業者も、GoToトラベルキャンペーンの恩恵を受けられなかったという声が聞かれました。
その後、2020年11頃から新型コロナウィルスの感染が全国に拡大。
当初、菅総理や政府コロナ分科会も「GoToトラベルが感染拡大の主要な要因であるというエビデンスは存在しない」ということで、GoToトラベル事業は進められていましたが、いくつかの都道府県でステージ3と判断。
GoToトラベル事業に対して不安が広がり、政府コロナ分科会は運用の見直しを提言。
感染者の増加が著しい札幌市、大阪市などの都市部が目的地の旅行を除外することで対応しましたが、さらに全国的に感染者が増加。
そのような状況で、菅総理はGoToトラベル事業の一時停止を12月28日に決断。
現在まで一時停止という状況となっています。
新GoToトラベル「GoTo2.0」で検討されている内容
前回の問題点を踏まえ、バージョンアップされた新GoToトラベル「GoTo2.0」が現在検討されています。
前回のGoToトラベルは、旅行代金の半額を補助、上限2万円という内容でしたが、割引上限が高いことから、高額のホテルや旅館に人気が集中し、中小のホテルや旅館は恩恵を受けることができませんでした。
また土日や祝日、連休は観光地が混みあってしまい、感染リスクが高まってしまうなどの課題が生まれました。
これらの課題を解決し、さらに内容をバージョンアップさせた新GoToトラベル「GoTo2.0」を検討。
ワクチン接種証明やPCR検査陰性証明により割引率をUPする案、中小事業者を利用した場合の割引率アップ、休日と平日で割引率に差をつけて旅行需要を分散するなど、安心安全、感染対策を充実させた新たな制度を検討しているようです。
また恩恵が少なかったとされる鉄道、バス、飛行機などの交通事業者への支援、東日本大震災やその他大規模な災害に見舞われた被災地への割引をアップすることで、利用を促進し支援する案などが検討されています。
新GOTOトラベル「GOTO2.0」再開時期は?
一番気になる新GoToトラベル「GoTo2.0」の再開時期は一体いつ?
緊急事態宣言、蔓延防止等重点措置が2021年9月30日末で解除されました。
ワクチン接種済みの方も増えてきたことから、新型コロナウィルスの感染者数が全国的に激減。
これまで旅行を自粛してきた人々の間では、早く安心して旅行をしたいという期待が高まっています。
旅行·交通関連事業者も、1日も早く旅行者が戻り営業が正常化されることを期待しています。
こうした中、岸田新政権はGoToトラベルに関しては前向きであり、GoToトラベルの早期再開が期待されています。
GoToトラベル再開に向けて注目されるのが、観光庁が主催する「ワクチン・検査パッケージ」を利用した実証実験ツアー。
実証実験ツアーは11の旅行会社、38のツアーが対象(10月9日現在)で、2021年10月8日出発の団体旅行を皮切りに11月中旬まで実施される予定。
この実証実験で旅行業者に実際のオペレーションを確認してもらい、ツアー参加者にもアンケートを実施して課題を抽出し、コロナ禍における旅行実施の新しいガイドラインを作成する予定となっています。
GoToトラベルの再開目安としては、これまで「全国の感染状況がステージ2相当以下」という考えが示されています。
政府はこれらの実証実験の結果を踏まえつつ、全国の新型コロナウィルスの感染状況を見ながらGoToトラベル再開の時期を探っていくことになります。
ただし、昨年は新型コロナウィルスの感染者が増える中、GoToトラベル事業を推し進めたことで多くの批判を受けた苦い経験があります。
斎藤国土交通大臣は10月6日の報道陣の取材に対し「GoToトラベルが感染拡大の原因にならないように専門家の先生方とよく相談しながらやっていきたい」という慎重な姿勢を示しています。
いずれにしましても、政府としては旅行・交通関係従事者のため、経済を正常化させたいという考えから早期にGoToトラベル再開をさせたい考え方はあるものの、あくまでも新型コロナウィルスの感染状況が収まっていることが前提条件。
10月19日公示、10月31日投開票の【衆議院議員総選挙】が終わり、政治的に落ち着いた後に何らかの動きがあるのではないでしょうか。
GoTo再開まで「県民割」を実施、隣県へ対象拡大検討
「県民割」が隣接県まで拡大されるかもしれません
GoToトラベルが中断している現在、その代替として県民による県内旅行で旅行業界を支援する「県民割」(地域観光事業支援)が実施されていますが、この「県民割」を隣接県にまで広げることが検討されています。
赤羽国土交通大臣は9月28日、全国知事会から”感染状況に応じて近隣県も対象に加えること”と要望があったことから、近隣県を対象に拡大するよう検討を指示しました。
新型コロナウィルスの全国の新規感染数は2020年10月17日428人となっていますが、第6波の懸念は依然としてあるため、GoToトラベル再開の判断は慎重にならざる得ません。
GoToトラベル再開より、「県民割」を隣接県に拡大して旅行・交通関連事業者を支援するという流れになりそうです。
GoToトラベル再開後の予約は今がチャンス!?
GoToトラベル再開前に予約した旅行も、GoToトラベル再開後にそのまま割引の適用が受けられる旅行事業者もあります!
GoToトラベル再開後 「既存予約」にも割引を適用する旅行予約サイトはこちらから!
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秋の紅葉シーズン、クリスマス、お正月休みもあるし、旅行の予約をしたいけど、そろそろGoToトラベルも再開しそう。
今予約するとGoToトラベルの割引も受けられないから、GoToトラベルが再開されるのを待ってからの方がいいかも。
そういった疑問や不安をお持ちの方へ。
ヤフートラベル、楽天トラベルなど各旅行事業者は、Go To トラベルキャンペーンが再開された場合、既存予約にも「Go To トラベルクーポン」の割引を適用できると発表しています。
これにより、Go To トラベルキャンペーンが再開された場合には既に予約した分にも割引が適用され、予約の取り直しが不要になります。
なので、GoToトラベルはまだ再開されていませんが、今のうちに予約を入れておいてGoToトラベルが再開されて割引が適用されるのを待つ。
もしGoToトラベルが再開されそうもなかったら、キャンセル料が発生する前にキャンセルするという方法もありかと思います。(予約時にキャンセル可能なプランであることが前提)
人気のホテルや旅館では年末年始の予約は早めにうまってしまいます。
もし旅行を計画されるならキャンセルができるプランであれば、今のうちに早めに予約しておくのもいいかもしれません。
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ただしGoToトラベルの内容が変更となり、予約したプランが割引の対象外となるリスクもありますので、くれぐれも今後の情報にご注意下さい。