「まるで絵のような紅葉が見たい――」 そんなあなたにおすすめしたいのが、車だからこそ行ける岐阜の秘境紅葉ルートです。
10月下旬のたった2週間だけ、安房峠(あもうとうげ)と天生峠(あもうとうげ)の山道は黄金色のトンネルに早変わり。
赤や黄、緑が入り混じるグラデーションの中を、ゆっくりと車を走らせる時間は、まさに“癒やしの旅”。
公共交通機関ではアクセスが難しく、観光バスでも通れない山深い場所だからこそ、人混みとは無縁。
さらに、この旅では「飛騨高山の歴史ある町並み」「世界遺産・白川郷の合掌造り」「日本海・氷見の絶品海鮮グルメ」と、 紅葉だけでは終わらない楽しみも満載です。
重要
・2025年9月1日時点で「天生峠」へ続く国道360号は通行止となっています。
・今年は通行止めのままとなります。(大雪の影響)
・2025年につきましては、本記事における「天生峠」の観光は不可という前提でお読みください。
・詳細は「飛騨市公式観光サイト」をご確認ください。
このプランの魅力
- 10月下旬だけの限定!安房峠(あぼうとうげ)天生峠(あもうとうげ)の絶景紅葉ドライブ
- 高山の街歩きと飛騨グルメを堪能
- 白川郷の合掌造りと秋景色のコラボレーション
- 日本海・氷見で絶品海鮮グルメ&温泉宿
こんな方におすすめ
- 車でしか行けない穴場紅葉スポットを巡りたい方
- 人混みを避けて紅葉を楽しみたい大人世代
- 温泉・グルメ・紅葉をバランスよく楽しみたい方
- 新鮮な魚料理に目がない方

「安房峠」の旧道ルートは、紅葉の名所でありながら、道幅が非常に狭くカーブも多い山道です。 運転に不安がある方にはおすすめできません。
おすすめ時期
- 10月15日〜10月31日頃が紅葉のベストシーズン
- 安房峠(あぼうとうげ)や天生峠(あもうとうげ)の標高が高いエリアは特に見頃が短いため要注意
モデルコース概要(3日間)
日程 | 行程 |
---|---|
1日目 | 高山街歩き・昼食(飛騨グルメ) → 高山陣屋 → 高山泊 |
2日目 | 天生峠(紅葉) → 白川郷 → 氷見泊(日本海の海鮮と温泉) |
3日目 | 氷見道の駅(ひみ番屋街) → 安房峠(紅葉) → 帰路へ |
1日目 コース内容
「高山」街歩き&ランチは「飛騨グルメ」(所要時間:約90分)

旅のスタートは、情緒あふれる「飛騨高山」から。
古い町並みが残る「さんまち通り」は、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのよう。
町屋造りの商家や味噌蔵、和雑貨の店をのぞきながら、のんびりと歩くのがこの町の楽しみ方です。

散策のあとは、飛騨の味覚でお腹を満たしましょう。
おすすめは「飛騨牛にぎり」や「朴葉味噌焼き定食」など、ここでしか味わえない名物グルメ。
地元の老舗や食べ歩きスポットが集まっているので、食通の方にもきっと満足いただけます。
食後には、地元のカフェで「飛騨高山ブレンド」をゆっくり味わうのも◎。
旅の始まりにふさわしい、五感で楽しむ“街歩き&グルメ時間”です。
「高山陣屋」観光(所要時間:約45分)

「高山陣屋」は、江戸時代に飛騨地方を治めていた幕府の代官所跡。
全国でも唯一現存する「郡代役所(ぐんだいやくしょ)」で、国の史跡にも指定されています。
白壁と瓦屋根の建物は、思わず写真を撮りたくなる美しさ。
中に入ると、当時の役人が使っていた執務室や裁判の間、牢屋などが復元されており、まるでタイムスリップしたかのような臨場感を味わえます。
見学所要時間はおよそ40〜60分。
館内には丁寧な解説パネルもあり、歴史好きの方だけでなく、初めての方でも十分に楽しめる観光スポットです。
秋の午後、紅葉を眺めながらの歴史散歩にぴったりな場所です。
「高山」宿泊

1日目の宿泊は、旅情あふれる高山の宿へ。
古民家を改装した町家旅館から、飛騨の木を活かした温泉宿まで、多彩な宿泊施設がそろっています。
特におすすめは、天然温泉付きの宿。
歩き疲れた身体を癒やす湯船と、窓から見える秋色の庭園。
静けさとあたたかさに包まれたひとときが、翌日の旅の活力になります。
夕食は、宿の食事を選んでも、市内の飲食店で地元グルメを楽しむのもおすすめです。
翌朝は、静かな朝の高山を散歩するのもおすすめです。
早朝の宮川朝市は、地元の野菜やお土産が並び、素朴な出会いと発見があります。
2日目 コース内容
「天生峠」紅葉ドライブ(所要時間:約60分)※2025年度は「通行止」で観光できません

2日目の朝は、紅葉の絶景が広がる「天生(あもう)峠」へ。
飛騨市河合町と白川村をつなぐ山岳道路に位置し、標高1,300mの峠一帯は10月中旬から下旬にかけて紅葉のピークを迎えます。
車窓から広がるのは、赤・橙・黄色に染まった原生林のグラデーション。
特に朝の時間帯は、朝もやの中に紅葉が浮かび上がり、幻想的な雰囲気に包まれます。
峠の途中には、車を停めて紅葉を眺められる展望スポットも点在。
短時間で山深い景色を楽しめるため、体力に不安がある方にもおすすめです。
なお、天生峠は10月末で冬季閉鎖されるため、紅葉シーズンはごく短期間。
まさに「知る人ぞ知る」、車旅限定の絶景ルートです。
「白川郷」観光(所要時間:3時間)

紅葉ドライブを満喫した後は、世界遺産「白川郷」へ。
合掌造りの集落が広がるこの地は、秋が深まる11月にかけて徐々に色づいていきます。
10月下旬は、里山の木々が少しずつ色づき始める頃。
紅葉のピークはもう少し先ですが、その分、観光客も少なく、のんびりとした風情が味わえます。
茅葺き屋根の家々と、うっすらと秋色を帯びた山々のコントラストは、派手さはなくとも静かな美しさ。
人の暮らしと自然が寄り添う、日本らしい原風景に心が癒やされます。

見どころは「荻町城跡展望台」からの俯瞰風景。
昼間でも美しく、夕暮れ時には集落が夕陽に染まり、しっとりとした趣に包まれます。
集落内では、築100年以上の民家を活かしたカフェや土産物店が点在し、のんびり歩きながら地域の暮らしにも触れられます。
白川郷の観光は、約2〜3時間が目安。
賑やかな観光シーズンとは一味違う、静かな秋のひとときを楽しめます。
「氷見」へ移動(移動時間:約30分)
新鮮な海の幸が味わえる「氷見」に宿泊

2日目の宿泊地は、日本海沿いの町「氷見(ひみ)」。
ここは、寒ブリに代表される豊かな漁場を持ち、グルメ目的の旅行者に人気のエリアです。
宿泊は、海沿いに建つ温泉宿がおすすめ。
海を望む露天風呂では、夕暮れ時に沈む夕日とともに、日本海の景色を独占できます。
夕食では、氷見港直送の魚介をふんだんに使った会席料理が登場。
ブリや甘エビ、紅ズワイガニなど、季節の味覚をたっぷり堪能できます。
地元のお酒とともに、海の幸をじっくり味わうひととき。 旅の疲れを癒やし、明日への元気をチャージできる宿時間が待っています。
宿の種類はさまざま。 ハイクラスな温泉旅館から、リーズナブルな民宿まで幅広く選べるため、予算や好みに合わせて選ぶと◎。
紅葉と山の風景に包まれた1日を締めくくるのにふさわしい、静かで贅沢な夜を氷見でお過ごしください。
宿泊先を探すなら
以下のリンクから、「氷見」周辺の温泉宿をチェックできます。
3日目 コース内容
「氷見道の駅(ひみ番屋街)」でお土産購入(移動時間:約30分)

旅の最終日は、氷見の名物「ひみ番屋街」からスタート。
氷見漁港のすぐそばにあるこの施設は、新鮮な魚介類やご当地グルメ、お土産が一堂に揃う複合商業施設です。
「道の駅 氷見」にある商業施設。

中でも人気は、朝獲れの魚を販売する直売所コーナー。 お魚は「超新鮮」で、値段もびっくりする位「安い!」

氷見ならではのブリや、干物・海鮮加工品など、家庭でも楽しめる逸品がずらりと並びます。
また、レストランや回転寿司も併設されており、朝から“氷見の味”を楽しむことも可能。
屋外には足湯もあり、朝のひとときをゆったりと過ごせます。
駐車場は広く、アクセスも良好。 紅葉のドライブの前に、お土産や名産品の買い物をしながら“食の町・氷見”を満喫しましょう。
「安房峠」紅葉見物(移動時間:約60分)

旅の締めくくりは、岐阜と長野を結ぶ山岳ルート「安房峠(あぼうとうげ)」を走る紅葉ドライブ。
国道158号線を進みながら、旧安房峠道路に入ると、そこはまさに“紅葉の回廊”。
カエデやブナが色づく峠道を、標高を上げながら進むと、視界に飛び込んでくるのは黄金色に染まる山の斜面と、深い谷を見下ろす大パノラマ。
途中には、小さな駐車スペースも点在しており、車を停めて写真撮影や景色を堪能することも可能です。
紅葉のピークは10月下旬。午前中の早い時間なら渋滞も少なく、爽やかな朝日とともに快適なドライブを楽しめます。
「安房峠」の風景を見ながら、今回の旅の思い出を振り返る。
そんな贅沢な時間を味わいながら、岐阜の紅葉車旅はフィナーレを迎えます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 今年(2025年)「天生峠」は行けますか?
A. 行けません。2025年9月1日時点で国道360号(天生峠)は通行止めで、今年中は解除されない見込みです。本モデルコースは「天生峠の観光不可」を前提にご覧ください。
Q2. 天生峠が通れない場合の代替ルートは?
A. 2日目は「高山 →(高速・主要国道)→ 白川郷 → 氷見」とし、峠道は使わずに幹線ルートを選ぶのがおすすめです。山間の細い旧道は避け、案内標識やカーナビの推奨ルートに従いましょう。
Q3. 「天生峠」の代わりに紅葉を楽しめる場所はありますか?
A. 白川郷周辺の里山、荘川・御母衣湖周辺、安房峠の麓エリアなどで十分に秋色が楽しめます。展望地まで無理に狭路を登らなくても、国道沿いや道の駅周辺で安全に紅葉観賞が可能です。
Q4. 安房峠は走っても大丈夫?運転が不安です。
A. 旧道は道幅が狭くカーブが連続します。運転に不安のある方は無理をせず、広い幹線道路を選択してください。山道はスピードを控え、対向車・落ち葉スリップ・日陰の路面に注意を。
Q5. 10月下旬の服装は?
A. 朝夕は平地でも冷え込み、山間部は一桁台まで下がる日があります。薄手のダウンやフリース、手袋・ネックウォーマーなど重ね着できる防寒具を。歩きやすい防滑性のある靴が安心です。
Q6. 紅葉の見頃に当たらなかったら?
A. 標高差があるため、同日でも場所により色づき具合が異なります。色づきが浅い場合は、標高の高いエリア(安房峠周辺の麓など)を優先、進みすぎた場合は里山・河畔の並木を狙うと◎。
Q7. 食事はどこで取れますか?山の中で困りませんか?
A. 高山・白川郷・氷見には飲食店が多く便利ですが、山間部は選択肢が限られます。昼どきは混雑もあるため、途中で購入したお弁当・おにぎり・パンを持参して、休憩スペースや道の駅でいただくのがおすすめです。ゴミは必ず持ち帰りましょう。
Q8. トイレ事情は?
A. 道の駅・主要観光駐車場・サービスエリアに公衆トイレがあります。山間部に入る前に一度済ませ、こまめに立ち寄る計画を。
Q9. 駐車場は混みますか?
A. 週末や晴天の昼前後は混雑します。高山・白川郷は「午前早め着」または「夕方の分散」を意識。満車時に路上待機はせず、案内に従って別駐車場へ。
Q10. 雨天時は楽しめますか?
A. 雨の里山や合掌集落は情緒があります。無理な峠越えは避け、屋内観光(高山陣屋、資料館、温泉、氷見の市場)を多めに。路面の落ち葉・濡れた木道は滑りやすいので足元に注意。
Q11. 体力が心配です。歩く距離は多い?
A. 高山の街歩き・白川郷は平坦が中心で、無理なく回れます。長時間歩行が難しい場合は、ビュースポットを「少数厳選+滞在長め」に。写真スポットを事前に決めておくと効率的です。
Q12. カメラ・撮影のマナーは?
A. 住民の生活があるエリアでは、プライバシーに配慮し、私有地や畑・用水路へ立ち入らないこと。ドローンは各地の規則を確認し、許可のない場所では飛行しないでください。
Q13. 路面凍結はありますか?
A. 10月下旬でも標高の高い峠は朝晩に冷え込み、霜・ブリッジの凍結リスクがあります。気温が低い日は峠道を避け、日中の移動・幹線ルートを優先してください。
Q14. ガソリンはどこで入れれば安心?
A. 山間部は給油所が少なめです。高山・白川郷・砺波/高岡方面など、街に出たタイミングで早めの給油を。残量は常に余裕を持って管理しましょう。
Q15. 公共交通だけで回れますか?
A. 本コースは車旅前提です。公共交通のみで同等の動線を組むのは難しく、便数や乗り継ぎ待ちが発生します。レンタカー利用をおすすめします。
Q16. 予約は必要?
A. 週末や行楽シーズンは飲食・宿ともに予約推奨。白川郷の駐車場や施設の営業時間は季節で変動するため、前日までに公式情報を確認しましょう。
Q17. 子連れ・シニアでも大丈夫?
A. 無理のない移動時間と早めのチェックイン、滞在重視の配分なら快適に楽しめます。段差や橋の狭い場所では手を添え、休憩を多めに取りましょう。
Q18. マップ・ナビは何を使えばいい?
A. オフラインでも見られる地図アプリ+車載ナビの併用が安心です。山間部は電波が不安定な場所があるため、事前にルートを保存しておくとトラブルを減らせます。
※安全第一:今年は「天生峠」へ向かわない計画に徹し、幹線道路中心・明るい時間帯の走行・休憩多めで、ゆとりのある秋旅をお楽しみください。
まとめ
観光バスでは行けない、山深い紅葉名所を巡る3日間。
このモデルコースでは、高山の町歩きや飛騨グルメ、白川郷の合掌造り集落、日本海・氷見の海鮮と温泉といった、秋旅の魅力を余すところなく堪能できます。
なかでも、10月下旬だけの「安房峠」「天生峠」の紅葉ドライブは、車旅だからこそ味わえる最大のハイライト。
混雑を避けて、自然と静けさに包まれる体験は、大人世代にこそおすすめしたい旅のスタイルです。
この秋は、ほんの短い紅葉のピークを狙って、岐阜と富山をまたぐ“黄金のルート”を旅してみませんか?
📌 このモデルコースの「詳細プラン(地図・移動距離・駐車場・グルメ・宿情報)」は、有料版記事でわかりやすくご案内しています。
▶ より詳しい行程はこちら:
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