平泉観光で歴史好きの方にぜひ勧めたいのが、武蔵坊弁慶の“お墓参り”。
場所は中尊寺の入口そば、「平泉町営中尊寺第一駐車場」の近くという、意外なほど静かな一角です。
境内奥の名所へ直行・直帰しがちで見落としやすいのですが、ここを押さえておくと「中尊寺に弁慶のお墓もあるんだよ」と語れる小さな通好みポイントに。
中尊寺・金色堂の荘厳さに、忠義の余韻を添えてくれるスポットです。
知っておきたい「弁慶」と「義経」の物語

いまから約900年前、平安末期の日本は平家と源氏が覇を競っていました。
平家滅亡の立役者となったのが源義経。
比類ない機略で連戦連勝を重ねますが、のちに兄・頼朝の不興を買い、幼少期を過ごした平泉へ逃れることに。
第一の家来・武蔵坊弁慶も主君に従い平泉へ。
当初、奥州藤原氏は義経を保護しましたが、情勢は一変。
1189年、追い詰められた義経は館で自刃します。
その最期の場面で語り継がれるのが「弁慶の立ち往生」。
弁慶は無数の矢を受けながらも敵の前に仁王立ちし、主君が自刃を遂げるまで一歩も退かなかった――そしてすでに絶命していながら、立ったまま倒れなかった。
忠義の象徴として伝承されるこの逸話が、中尊寺の僧侶による顕彰へとつながり、のちに弁慶の墓碑がこの地に建てられたとされます。
金色堂や弁慶堂で義経・弁慶の気配に触れ、最後にこの墓碑の前で黙礼すると、物語が一本の線でつながる感覚が得られます。
どこにある?(行き方と回り方のコツ)

「平泉町営中尊寺第一駐車場」周辺(中尊寺山門の向かい側)
・回り方のおすすめ
1)参拝前に立ち寄る…静かな気持ちで境内へ入れる導入に。
2)参拝後に立ち寄る…金色堂や堂宇の余韻を“忠義”で締める構成に。
・見落としポイント
駐車→境内へ一直線→参拝後そのまま駐車場へ直行…という動線だと気づきにくい
「山門の向かい側に弁慶の墓」と覚えておきましょう。
・所要時間:5~10分程度
よくある質問(FAQ)
Q. 中尊寺のどの辺りですか?
A. 山門(入口)の道路向かい、平泉町営・中尊寺第一駐車場の近くです。参拝前後に徒歩数分で立ち寄れます。
Q. どれくらい時間が必要?
A. 5~10分ほど。中尊寺観光の“前後の一息”に組み込みやすいです。
Q. 写真を撮ってもいい?
A. 参拝者の迷惑にならない範囲で短時間・少枚数が基本。碑に触れたり、供物に手を触れたりしないでください。
Q. 冬でも行けますか?
A. 行けますが、路面凍結・積雪に注意。滑りにくい靴と防寒を。最新情報は現地掲示や公式案内で確認を。
まとめ
中尊寺は金色堂や月見坂だけではありません。
入口近くに佇む弁慶の墓碑に手を合わせると、平泉の旅は一段と輪郭を帯びます。
中尊寺へ行ったとき、「実は山門の向かいに弁慶のお墓もあるんだよ」と語れたら、ちょっと鼻が高いはず。
参拝の前後に数分、静かな時間を添えてみてください。
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