岩手の人気観光スポット世界遺産平泉。
「平泉の文化遺産」は、2011年に世界遺産に認定されました。
世界遺産に登録された資産は5つ。
有名なのは金色堂の「中尊寺」、庭園が見事な「毛越寺」。
残りの「観自在王院跡」、「無量光院跡」、「金鶏山」の3つは観光するには分かりにくい資産です。
でも、世界遺産に登録されてはいませんが、平泉を訪れたら是非行きたい観光スポットがあります。
それは「高館義計堂」(たかだちぎけいどう)。
読み方も難しいし、どんなとこなの?って感じる方も多いと思います。
この記事は、平泉観光スポットとして是非おすすめしたい、高館義計堂(たかだちぎけいどう)について見どころ、アクセス、拝観料、駐車場について書いています。
※世界遺産登録 「毛越寺」について知りたい方は以下の記事をご覧下さい。

高館義計堂(たかだちぎけいどう)とは?見どころは?
高館義経堂(たかだちぎけいどう)とは、日本の歴史上絶大なファンが多い源義経が祀られたお堂。

義経は平家との戦いで大活躍した後、兄の源頼朝の怒りをかってしましいます。
義経は幼少期に過ごした奥州藤原氏を頼り、平泉に逃れます。
はじめは藤原氏によって守られていましたが、頼朝の圧力に屈して攻められ、1189年4月30日義経はこの高館義計堂(たかだちぎけいどう)で最期を遂げます。
その後1683年、仙台藩主第四代伊達綱村公が源義経を偲んで建てたお堂が、この高館義計堂(たかだちぎけいどう)です。
階段を上がるとお堂があり、その中に「義経公」の木像が安置されています。


かの義経が最期を遂げた地で、そっと手を合わせました。
松尾芭蕉があの有名な句を…
また、奥の細道で有名な「松尾芭蕉」が、かの有名な句「夏草や 兵共が 夢の跡」を詠んだ地でもあります。

この句は芭蕉が46歳の頃の作、1689年5月13日に詠まれました。
「兵ども」とは、源義経やその家来(弁慶など)、奥州藤原氏を指します。
「夢の跡」とは、全てが過ぎ去ってしまい何もない様子。
義経が最期を遂げてからおよそ500年経ち、芭蕉はこの高館義計堂(たかだちぎけいどう)の地を訪れました。
戦の天才とうたわれた義経や、栄華を誇った藤原氏の面影はなく、その痕跡は何もない。
「夢の跡」という言葉にその意味がこめられています。
また、今はただ夏草が生い茂る様子を見て、「人の世の儚さ」を詠んでいると言われています。

高館義計堂(たかだちぎけいどう)は源義経と松尾芭蕉といった、日本の歴史に登場する二人とゆかりのある地です。
義経、平家、頼朝、藤原氏、平泉に関するお話
余計な内容かもしれませんが、義経にまつわる歴史について自分なりに調べてみました。
興味のない方はスルーしてください。
また、史実と違うという部分がありましたら、ご容赦ください。
あくまで、自分の興味で調べた内容です。
では…
牛若丸と呼ばれた幼少期
義経は「牛若丸」と呼ばれた幼少期にあずけられた鞍馬寺で、僧兵から剣術を習得。
その後出家する前に平泉に移り、奥州藤原氏、初代秀衡の庇護を受けます。
この平泉にいる時期に馬術を習得。
鞍馬寺で剣術、平泉で馬術を会得し、軍事の天才と呼ばれる礎を築いたと言われています。
平家との戦いでヒーローに
その後、兄頼朝が平氏との戦を始めると自らも参戦。
一ノ谷、屋島、壇ノ浦の戦いで大活躍し、平氏を滅ぼした最大の立役者となりました。
頼朝から追われる身に
ヒーローとなった義経ですが、兄頼朝の許可を得ることなく朝廷から官位を受けたことで状況は一変。
頼朝の怒りを買うことになり、朝敵とされ追われる身となります。
平泉に逃れる
義経はなんとか幼い頃に育った平泉に逃れます。
その当時の平泉は幼い頃に庇護を受けた藤原秀衡が健在であったため、義経をかくまってくれました。
しかし秀衡の死後、 後を継いだ泰衡は頼朝の圧力に負け、義経を急襲することに。
この状況に義経は覚悟を決め、正妻の郷御前と4歳の女子を自ら手をかけます。
その後、義経自身も自害し31歳という若さでこの世を去りました。
弁慶の立ち往生(べんけいのたちおうじょう)

義経が敵の手にかかることなく、武士として立派な最期を遂げるために敵の前に立ちふさがったのが家来の武蔵坊弁慶。
弁慶は全身に矢を受けながらも、しっかりと眼を見開いたまま義経が最期をとげるまで敵を一歩も入れなかったそうです。
この時、弁慶自身は既に亡くなっていて、この弁慶が立ったまま亡くなっている姿を「弁慶の立ち往生」といいます。
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判官贔屓(はんがんびいき)
歴史のヒーローでありながら、自らの兄に恨まれ悲劇の最期を遂げた義経。
そんな義経の生きざまに人々は共感し、義経をひいきにします。
当時、義経は「判官」という地位を持っていたので、義経のような人を「ひいき」にするということで、判官贔屓(はんがんびいき)という言葉が生まれました。

義経、弁慶、頼朝、奥州藤原氏、松尾芭蕉といった歴史上の人物が行きかった「高館義計堂」(たかだちぎけいどう)。平泉に行った際には、是非立ち寄られることをおすすめします。
高館義経堂 アクセス 拝観料 駐車場 駐車料金
高館義経堂 基本情報
- 住所 岩手県西磐井郡平泉町平泉字柳御所14
- 電話 0191-46-3300
- 定休日 年中無休
- 拝観時間 8:30~16:30
※11月5日~3月4日は8:30~16:00 - 拝観料 大人 200円
小中学生 50円
車で行く場合
東北自動車道 平泉・前沢IC下車 約6km 約10分
東北自動車道 一関IC下車 約3km 約8分

一関IC周辺にはガソリンスタンドがあります。給油が必要な場合はこちらで早めに給油した方がいいでしょう。
電車で行く場合
新幹線で行く場合 一関駅 下車 東北本線乗り換え 平泉駅 下車
平泉駅から高館義経堂まで 約1.2km 徒歩15分 タクシー利用の場合約5分の距離
高館義経堂 駐車場
高館義経堂には駐車場があります。
駐車料金は無料でした。
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みなさまの旅の計画のご参考になれば幸いです。