東北を走ると、風景がそっと心に触れます。
世界遺産【平泉】の金色堂に息をひそめ、瑠璃色に澄む【青池】をのぞき込み、【奥入瀬渓流】の水音に歩調をゆだねる。
さらに、【陸前高田】【南三陸】で鎮魂の想いを胸に刻み、夕暮れの【松島】で静かな海に癒やされる。
そんな「祈り」と「絶景」を一度にめぐる3泊4日の車旅です。
旅の主役は、時間に追われないゆったりペース。
50代からの大人の車旅だからこそ、無理のない移動と“滞在の余白”を大切にしました。
温泉で体を休め、土地の海鮮や郷土料理を味わい、歴史と自然に寄り添う行程です。

「絶景・温泉・グルメ・祈り」を一筆書きでつなぐ東北縦横断。移動はあくまでゆっくり、休憩多めで設計しています。
このプランの魅力
- 「観光」と「慰霊」を一筆書きでめぐる東北縦断
世界遺産平泉から、十二湖・青池、千畳敷海岸、東北屈指の清流奥入瀬渓流、そして陸前高田・南三陸で鎮魂の祈り、締めくくりは日本三景・松島へ。 - 50代からの大人旅に寄り添う“ゆったり設計”
各スポットは歩行負担を抑えた配分に。長距離は高速中心、こまめな休憩を前提に無理のない移動。 - 温泉&滞在の質を重視
初日は温泉で癒やし、2日目は弘前泊で街歩きも、3日目は釜石泊で三陸の海の幸を満喫。 - 海鮮・郷土料理・牛たんまでグルメ横断
三陸のさんさん商店街で海鮮、旅の締めは仙台名物牛たん――“食”でも東北を体感。 - 季節の変化が美しい定番絶景
新緑や紅葉の奥入瀬、夕映えの千畳敷海岸、島影の移ろう松島など、いつ訪れても映える景観。 - 道のりがシンプルで迷いにくい
平泉 → 白神(十二湖) → 奥入瀬 → 三陸南下 → 松島の明快動線で、初めての東北周遊にも安心。

「祈り」と「絶景」と「温泉・グルメ」を等配分。50代からの車旅に合わせて“ゆっくり・迷わない・疲れにくい”を意識して組み立てました。
こんな方におすすめ
- 初めて東北を旅する方
世界遺産「平泉」や「白神山地」、奥入瀬渓流など、定番と名所をバランスよく組み込んでいます。 - 車でゆったり旅したい50代夫婦
自家用車移動だから、無理のない行程で安心。温泉宿泊やご当地グルメも楽しめます。 - 観光と慰霊を両立したい方
東日本大震災の「奇跡の一本松」「南三陸防災庁舎」を訪れ、慰霊と歴史を心に刻む旅に。 - 自然と歴史を両方楽しみたい方
白神山地のブナ林や奥入瀬渓流の絶景と、平泉・松島の歴史文化を一度に体感できます。 - 四季の魅力を味わいたい方
春の桜、夏の新緑、秋の紅葉、冬の雪景色――どの季節に訪れても感動が待っています。
おすすめの季節
この3泊4日の東北周遊は四季ごとに魅力がありますが、特におすすめは 春(4月〜5月) と 秋(9月〜11月) です。
- 春(4月〜5月):平泉や弘前の桜、奥入瀬の新緑が見頃。爽やかな気候で散策も快適。
- 夏(6月〜8月):白神山地のブナ林が映える時期。青池のブルーも深みを増し、避暑を兼ねた旅にぴったり。
- 秋(9月〜11月):奥入瀬渓流や松島の紅葉が圧巻。涼しい気候の中で観光と慰霊をゆったり両立できます。
- 冬(12月〜3月):積雪や凍結が多く、奥入瀬渓流の遊歩道は一部閉鎖、売店も営業休止となります。さらに十二湖の拠点【森の物産館キョロロ】も冬季休業のため、観光には不向きです。冬は安全面からおすすめできません。
立ち寄りスポット紹介
【平泉(中尊寺・毛越寺・高館義経堂・観自在王院跡・無量光院跡)】
世界遺産に登録された古都。金色堂や浄土庭園を歩けば、東北の歴史と仏教文化を深く感じられます。
【十二湖・青池】
白神山地の神秘を体感できるスポット。青く澄みわたる池の水面は、日差しや季節によって色合いが変わるのが魅力です。
【千畳敷海岸】
畳を千畳敷けるほど広大な岩場と、日本海に沈む夕日が美しい景勝地。写真好きに人気です。
【奥入瀬渓流】
約14kmにわたって続く渓流美。銚子大滝や阿修羅の流れなど、見どころ豊富な東北随一の清流散策路です。
【陸前高田・奇跡の一本松】
震災遺構として残された一本の松。「高田松原津波復興祈念公園」で慰霊の時間を持てます。
【南三陸防災対策庁舎】
津波の被害を伝える震災遺構。隣接する「南三陸町震災復興祈念公園」とあわせて訪れることで、防災への意識も深まります。
【南三陸さんさん商店街】
復興のシンボルとなった商業施設。三陸の新鮮な海鮮グルメをいただいたり、お土産探しに最適です。
【日本三景・松島】
260余りの小島が織りなす絶景。遊覧船から眺める景色は季節や時間帯ごとに異なる表情を見せます。

観光・絶景・慰霊・グルメ――東北の魅力を一度に詰め込んだスポットばかり。車旅だからこそ効率よくめぐれますよ!
モデルコース全体行程(概要)

このプランは「車」でめぐる3泊4日の観光モデルコースです。
岩手・青森・宮城を縦断し、「観光」と「慰霊」を組み合わせた内容となっています。
【行程の流れ】
1日目:平泉の世界遺産観光 →平泉周辺 宿泊
2日目:白神山地・十二湖青池 → 千畳敷海岸 → 弘前 宿泊
3日目:奥入瀬渓流散策 → 釜石 宿泊
4日目:陸前高田「奇跡の一本松」→ 南三陸「防災対策庁舎」→ さんさん商店街 → 松島観光 → 旅の締めは仙台グルメ「牛たん」
スケジュール表
日程 | 時間(目安) | 内容 |
---|---|---|
1日目 | 11:00 | 平泉(中尊寺・毛越寺など)観光 |
16:00 | 平泉周辺 宿泊 | |
2日目 | 11:00 | 十二湖・青池(白神山地)散策 |
14:00 | 千畳敷海岸観光 | |
17:00 | 弘前市内 宿泊 | |
3日目 | 10:00 | 奥入瀬渓流 散策 |
17:00 | 釜石市 宿泊 | |
4日目 | 10:00 | 陸前高田 慰霊(奇跡の一本松) 「高田松原津波復興祈念公園」 |
12:00 | 南三陸 防災対策庁舎 慰霊 「南三陸町震災復興祈念公園」 | |
13:00 | さんさん商店街で海鮮ランチ | |
15:00 | 松島観光(遊覧船・散策) | |
18:00 | 多賀城で牛たん夕食 |

走行距離は長めですが、高速道路と観光スポットを効率よく組み合わせているので無理のない行程です。
1日目 コース内容
1日目は世界遺産【平泉】を観光。
奥州藤原氏が築いた栄華の都には、中尊寺・毛越寺をはじめ、数々の歴史舞台が残されています。
源義経や弁慶が最期を遂げた地としても知られ、歴史ファンにとって見逃せない名所です。
また、松尾芭蕉が『奥の細道』の旅でこの地を訪れ、句を詠んだことでも有名。
歩けば歩くほど、悠久の時を感じさせる史跡が点在しています。
「中尊寺(金色堂)」見学(所要時間:約120分)

「平泉」観光のハイライトといえば中尊寺。奥州藤原氏の初代・藤原清衡が建立した名刹で、杉木立の参道を進むにつれ、境内の静けさと凛とした空気が旅人を平安の時代へといざないます。堂塔が点在する広い境内は歩くほどに見どころが現れ、ほどよい高低差の参道は散策にも最適です。
なかでも国宝・金色堂は必見。漆と金箔に覆われた内部は、まばゆい光を放つ荘厳の世界で、奥州藤原氏四代の御遺体が安置されています。華やかさの奥に「無常」を感じさせる独特の空気は、写真では伝わりきらない“本物の迫力”。静かに手を合わせ、ゆっくりと時間を取って鑑賞したいところです。
境内の宝物館では、経筒や装飾具など平泉文化の精華に触れられます。世界遺産に選ばれた理由を体感できる中尊寺は、歴史好きはもちろん、初めての東北旅でも外せないスポット。参道は歩きやすい靴で、季節ごとの景観(新緑・紅葉・雪景色)もぜひ楽しんでください。
「毛越寺(もうつうじ)」参拝(所要時間:約40分)

毛越寺(もうつうじ)は、中尊寺と並ぶ平泉文化を代表する寺院で、かつては堂塔40余り、僧坊500を数える大伽藍を誇ったと伝えられます。今は建物の多くが失われていますが、往時の姿を偲ばせるのが浄土庭園です。大泉が池を中心に広がる庭園は、平安時代の浄土思想を今に伝える貴重な遺構で、国の特別史跡・特別名勝の二重指定を受けています。
春には桜、初夏には花菖蒲、秋には紅葉と、四季ごとに彩りを変える庭園は、訪れる人の心を穏やかにしてくれる空間です。池畔を歩けば、平安の人々が思い描いた極楽浄土の世界に触れるような感覚を味わえるでしょう。また、毎年6月に行われる「延年の舞」は、藤原氏の栄華を今に伝える舞として知られ、多くの観光客を魅了します。
中尊寺の荘厳さに対し、毛越寺は「庭園美」と「静けさ」が際立つ名所です。歴史を感じながら、ゆったりと庭園を散策し、ベンチに腰をかけて水面を眺めるひとときは、平泉観光に欠かせない体験となるでしょう。
「高館義経堂(たかだちぎけいどう)」見学(所要時間:約15分)

高館義経堂(たかだちぎけいどう)は、源義経が兄・頼朝に追われ、この地で最期を遂げたと伝わる場所に建てられた小堂です。堂内には義経公の木像が安置され、訪れる人々に静かにその生涯を語りかけています。
堂の前に立てば、眼下に北上川と衣川が流れ、遠くには束稲山や奥羽の山並みが広がります。この雄大な景色を前にすると、義経と弁慶が果敢に戦い、そして散っていった最期の瞬間を偲ばずにはいられません。松尾芭蕉も『奥の細道』の旅でこの地を訪れ、「夏草や兵どもが夢の跡」の名句を詠んだことでも広く知られています。
境内は大きな寺院のような華やかさはありませんが、歴史の重みと哀愁に包まれた特別な空気をまとっています。平泉の史跡をめぐる旅の中で、歴史に思いを馳せ、静かに手を合わせたい場所です。
「観自在王院跡(かんじざいおういんあと)」見学(所要時間:約10分)

平泉に残る浄土庭園のひとつで、藤原基衡の妻が建立した寺院の跡と伝わります。現在は池や石組みが残るのみですが、往時は阿弥陀堂を中心とした壮麗な伽藍が立ち並んでいたと考えられています。池泉庭園は今もその姿をとどめ、周囲の緑と調和して静かな美しさを放ちます。中尊寺や毛越寺のような華やかさはありませんが、余計なものが取り払われた分、往時の面影をより鮮明に想像できる史跡です。散策すると、平安貴族が思い描いた「極楽浄土の世界」がどのようなものだったのか、心静かに感じられるでしょう。
「無量光院跡(むりょうこういんあと)」見学(所要時間:約10分)

奥州藤原氏三代・秀衡が建立した寺院で、宇治の平等院鳳凰堂を模して造営されたと伝わります。現在は礎石と池の一部が残るだけですが、その規模は東北最大級とされ、当時の平泉文化の力を物語る重要な遺構です。特に夕暮れ時、池の水面に映る光景を眺めていると、阿弥陀堂があった頃の壮麗な姿を思い描かずにはいられません。松尾芭蕉もここを訪れ、「夏草や兵どもが夢の跡」と詠んだ背景には、この地の儚さと歴史の重みがあったのでしょう。今は静かな公園として整備され、史跡を歩きながら藤原氏の栄華と終焉に思いを馳せることができます。
1日目 宿泊先 チェックイン(平泉周辺エリア)
平泉観光を終えたあとの宿泊地は、旅の疲れを癒やす大切な時間。観光の余韻を楽しみつつ、翌日の移動も考えて宿泊先を選びましょう。最も便利なのは【平泉周辺】の宿。中尊寺や毛越寺から近く、夕暮れや夜にもう一度町を散策できるのが魅力です。小規模ながら温かみのある旅館やホテルも多く、落ち着いた時間を過ごせます。
少し足を延ばすなら【一関エリア】もおすすめ。新幹線の停車駅があり、交通アクセスに優れています。ビジネスホテルからファミリー向けホテルまで選択肢が広く、価格帯も比較的リーズナブル。観光と実用性を両立させたい方にぴったりです。
さらにゆったり旅を楽しみたい方には、【花巻温泉郷や湯川温泉】が理想的。車で1時間ほど移動すれば、源泉かけ流しの温泉宿や、地元の山海の幸を使った会席料理が待っています。翌日の長距離ドライブを前に、温泉で疲れを癒やし、旅気分を高めるには最適なエリアです。
それぞれの宿泊地に特色があるため、旅のスタイルに合わせて選ぶのがおすすめです。平泉周辺で「観光重視」、一関で「利便性重視」、温泉地で「癒やし重視」。どの選択をしても、2日目以降の旅を快適に始めることができるでしょう。
- 平泉周辺:観光拠点として便利。夜にもう一度町を散策したい方に。
- 一関エリア:新幹線駅があり、交通至便。ビジネスホテルが多くリーズナブル。
- 花巻温泉郷・湯川温泉:温泉旅館が充実。翌日のドライブ疲れを癒やしたい方に。

温泉にゆっくりつかり、美味しい夕食を堪能してください。
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2日目 コース内容
2日目は、世界遺産【白神山地】のふもとに広がる「十二湖」へ。
その中でもひときわ有名なのが、神秘的なブルーをたたえる【青池】です。光の角度や季節によって水面の色合いが変化し、訪れる人々を魅了してやみません。周囲にはブナの原生林が広がり、遊歩道を歩けば清らかな空気と森の静寂に包まれ、心が洗われるようなひとときを過ごせます。
青池のあとは、日本海沿いの絶景【千畳敷海岸】へ。畳を千枚敷けるほど広い岩場が続き、打ち寄せる波と雄大な海の景観はまさに自然の芸術。晴れた日には日本海に沈む夕日が岩場を黄金色に染め上げ、旅のハイライトともなる絶景に出会えます。
観光を楽しんだあとは、青森県【弘前市】へ移動。城下町として栄えた歴史ある街並みや、弘前城公園周辺の情緒ある雰囲気に触れながら宿泊します。翌日の奥入瀬渓流観光に備えて、ここでしっかり休息を取りましょう。
「十二湖・青池」観光(所要時間:180分)

白神山地の西側に点在する大小33の湖沼群【十二湖】。その中でも圧倒的な人気を誇るのが【青池】です。水面をのぞき込むと、底まで透き通る神秘的なブルーが広がり、まるでインクを落としたような深い青色が浮かび上がります。この青さは太陽光の角度や季節、時間帯によって微妙に変化し、訪れるたびに違う表情を見せてくれるのが魅力です。
周囲はブナの原生林に囲まれ、遊歩道が整備されているため、森林浴を楽しみながら散策ができます。池のほとりに立てば、木々のざわめきと鳥の声、そして静かな水面が調和し、都会では味わえない安らぎに包まれるでしょう。散策ルートは体力や時間に合わせて選べるので、無理なく楽しめるのも安心です。
十二湖には青池のほかにも、沸壺の池や鶏頭場の池など個性的な湖沼が点在しており、時間が許せば合わせて巡るのもおすすめです。特に新緑の季節や秋の紅葉時期は色彩が水面に映り込み、息をのむ美しさに出会えます。
車旅で訪れる際は、【森の物産館キョロロ】駐車場が拠点となります。ここから青池までは徒歩約15分ほど。売店や軽食コーナーもあり、観光の合間に立ち寄れる便利なスポットです。
神秘の青に魅了される【青池】は、白神山地の象徴ともいえる存在。訪れる誰もが「一度は見ておきたい」と語る、忘れられない絶景です。
「千畳敷海岸」観光(所要時間:約30分)

日本海に面した絶景スポット【千畳敷海岸】は、畳を千枚も敷けるほど広大な岩盤が広がることからその名がつきました。約200年前の地震による隆起で生まれたとされ、独特の地形と雄大なスケール感は、自然の力強さを体感させてくれます。
岩場は海岸線に沿ってどこまでも続き、自由に歩き回れるため、足を進めるたびに違ったアングルの景色に出会えます。打ち寄せる波しぶきや、潮風に包まれながら眺める日本海は、迫力と開放感にあふれています。岩場の上に腰を下ろして海を眺めれば、日常を忘れるような静かな時間が流れるでしょう。
特におすすめなのは夕暮れ時。水平線に沈む夕日が海面と岩場を黄金色に染め、ドラマチックな光景が広がります。旅の思い出を写真に収めたい方には絶好のシャッターチャンス。晴れた日はもちろん、雲がかかる日でも幻想的な空模様が楽しめます。
近隣には小さな売店や休憩所もあり、ドライブ途中の立ち寄りにも便利です。十二湖観光と合わせて訪れるのが定番のルートで、30分ほどの滞在でも十分満足感があります。
自然がつくり出したダイナミックな景観と、刻一刻と変わる海の表情――【千畳敷海岸】は、東北の車旅でぜひ加えたいフォトジェニックな立ち寄りスポットです。

晴れた日の夕暮れは特におすすめ!カメラを持って訪れたい場所です。
2日目 宿泊先チェックイン(弘前エリア)
2日目の宿泊地は、青森県の城下町【弘前市】。十二湖や千畳敷海岸の観光を終えて北上すれば、夕方には市内へ到着できます。弘前はかつて津軽藩の城下町として栄え、今も歴史ある街並みや寺社が点在する風情豊かな町。宿泊地として便利なだけでなく、夜の散策や食事も楽しめるのが大きな魅力です。
市内中心部には弘前城や、老舗の和菓子店やカフェが立ち並び、夜のひとときに散策すれば旅情がいっそう深まります。グルメの街としても知られ、「津軽そば」や「貝焼き味噌」といった郷土料理のほか、B級グルメの「いがめんち」なども人気。居酒屋やレストランで津軽の地酒を味わえば、車旅の疲れも癒やされるでしょう。
宿泊施設の選択肢も豊富で、ビジネスホテルは清潔でリーズナブル、温泉付きホテルや旅館ではゆっくりと湯に浸かりながら体を休められます。翌日は奥入瀬渓流の散策が控えているため、弘前泊はアクセスの良さという点でも理想的。市内から十和田湖方面へは車で約1時間半と程よい距離で、無理のない行程を組むことができます。
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弘前の夜は郷土料理やB級グルメ「いがめんち」もおすすめ。旅の楽しみは観光だけじゃなく“食”にもありますよ!
3日目 コース内容
3日目は青森県を代表する清流【奥入瀬渓流】を散策。
十和田湖畔の子ノ口から続く約14kmの渓流沿いには、「銚子大滝」や「雲井の滝」、「阿修羅の流れ」といった名所が点在し、四季折々に美しい表情を見せてくれます。水しぶきを浴びながら歩けば、マイナスイオンたっぷりの清涼な空気に心身が癒やされ、都会では味わえない自然のリズムを感じられるでしょう。遊歩道は整備されており、体力に合わせて1〜4時間程度の散策が可能です。
清流のせせらぎと苔むした岩、ブナ林の緑が織りなす景観はまるで絵画のよう。特に秋は紅葉が渓流を鮮やかに彩り、多くの旅人を魅了します。
奥入瀬渓流を満喫したあとは、車で南下して岩手県沿岸の【釜石市】へ。三陸の海を臨む港町で、地元ならではの海鮮料理や郷土の味を堪能できます。翌日の「陸前高田」「南三陸」での慰霊・観光に備え、この夜はゆっくりと体を休めましょう。
「奥入瀬渓流」散策(所要時間:約4時間)

青森県を代表する景勝地【奥入瀬渓流】は、十和田湖の子ノ口から焼山まで約14kmにわたって続く清流です。遊歩道が整備されており、四季折々の自然を間近に感じながら歩ける人気のハイキングコースとして知られています。
渓流沿いには「銚子大滝」「雲井の滝」「白糸の滝」など数々の名瀑が点在し、岩肌をつたう水しぶきや苔むした石と木々が織りなす景観はまさに天然の芸術。特に「阿修羅の流れ」は奥入瀬を代表する絶景で、流れの勢いと苔の緑が写真映えする人気スポットです。
春は新緑がまぶしく、夏は木陰と渓流の涼風が心地よく、秋は紅葉が渓谷を鮮やかに彩り、冬には雪化粧した幻想的な風景が広がります。どの季節に訪れても違った美しさがあり、訪れる人を魅了してやみません。
散策は体力や時間に合わせて調整可能で、子ノ口から石ヶ戸までの2〜3時間コースや、滝めぐりを中心としたショートコースも人気です。舗装された道が多く歩きやすいため、50代以降の方でも安心して楽しめます。無理をせず、気に入ったスポットで立ち止まりながら、自然と一体になるような時間を過ごすのが奥入瀬散策の醍醐味です。
また、沿道にはビジターセンターや休憩所もあり、観光案内やトイレも完備されています。マイナスイオンあふれる清流のせせらぎを聞きながら歩くひとときは、心身をリセットし、旅のハイライトとなるはずです。
奥入瀬渓流の駐車場は限られています。おすすめは「子ノ口」駐車場(十和田湖畔)で、上流から下る散策が快適です。

歩く距離は長めですが、上流から下るルートなら50代の方でも安心。滝や流れごとに休憩しながら進めば無理なく楽しめます。
3日目 宿泊先チェックイン(釜石エリア)
奥入瀬渓流の散策を終えたら、車で南下して岩手県沿岸の【釜石市】へ向かいます。三陸の中心都市として栄えた釜石は、かつて製鉄の町としても知られ、震災を経て今も復興に取り組む活気ある港町です。翌日は「陸前高田」や「南三陸」で慰霊と観光を予定しているため、釜石宿泊は立地的にも行程的にも理想的な拠点となります。
市内にはビジネスホテルから温泉旅館まで多彩な宿泊施設が揃い、旅のスタイルに合わせて選べるのが魅力。海を望むホテルでは潮風を感じながらくつろげ、温泉付きの宿では散策疲れを癒やすことができます。シンプルなビジネスホテルはリーズナブルで、駐車場完備の宿も多いため車旅にも安心です。
また、釜石は三陸の海の幸の宝庫。市内の飲食店や居酒屋では、新鮮なウニやアワビ、牡蠣、ホタテなどを使った料理を楽しめます。特に地元で人気の「釜石ラーメン」は、あっさりとした醤油スープに細麺が絡むご当地グルメで、夜の締めに立ち寄るのもおすすめです。
夜は港町ならではの落ち着いた雰囲気が漂い、翌日の慰霊の旅に備えて気持ちを整える時間を過ごせるでしょう。旅の3日目を締めくくる場所として、【釜石宿泊】は「休養」「食」「アクセス」のバランスが揃った滞在先です。
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釜石では地元のお寿司や海鮮丼が絶品! 夜はゆっくり休んで翌日の南三陸・松島観光に備えましょう。
4日目 コース内容
4日目は、東日本大震災の記憶を刻む【陸前高田】と【南三陸】を訪れ、鎮魂の祈りを捧げます。
陸前高田では、奇跡的に残った【一本松】が今も静かに立ち続け、震災の悲しみと復興への希望を象徴しています。隣接する津波復興祈念公園には資料館や慰霊碑があり、震災を風化させないための学びの場ともなっています。
続いて訪れる【南三陸町】では、最後まで避難を呼びかけ続け、多くの職員が犠牲となった【防災対策庁舎】を見学。無言で立ち尽くす鉄骨の姿は、自然災害の恐ろしさと防災意識の大切さを語りかけてきます。すぐ近くの【さんさん商店街】では、新鮮な海の幸を使った海鮮丼や郷土料理を味わい、買い物を通じて復興を支えることができます。
午後は東北を代表する絶景地【日本三景・松島】へ。大小260余りの島々が点在する景勝地は、遊覧船に乗るとその迫力を間近に体感できます。時間が合えば夕暮れのクルーズがおすすめで、海に沈む夕日と松島の島影が織りなす光景は旅のクライマックスにふさわしい絶景です。
最後は仙台名物【牛たん】の名店で夕食。炭火で焼き上げた厚切り牛たんや、とろけるようなタンシチューを味わいながら、3泊4日の旅を締めくくります。
陸前高田「奇跡の一本松」「高田松原津波復興祈念公園」慰霊(所要時間:約30分)

2011年の東日本大震災で壊滅的な津波被害を受けた【陸前高田】。かつて7万本もの松林が海岸線を覆っていましたが、そのほとんどが津波に飲み込まれました。その中で奇跡的に残った1本が、今も「奇跡の一本松」として立ち続けています。現在は保存処理が施され、震災遺構として後世にその姿を伝えています。高さ約27メートルの松は、津波の猛威に抗い残った象徴であり、復興への希望のシンボルでもあります。
この一本松が立つ場所は、【高田松原津波復興祈念公園】として整備されました。園内には追悼施設や震災伝承館があり、犠牲者への慰霊と震災の教訓を未来に語り継ぐ拠点となっています。館内では被災当時の映像や証言が展示され、当時の恐怖と悲しみ、そして復興への歩みを実感できます。
静かな園内を歩くと、眼前に広がる広大な空と海が、自然の美しさと同時にその脅威をも物語っているように感じられます。慰霊碑の前で手を合わせる時間は、旅の中でも特に心に残る瞬間となるでしょう。
観光というよりは「祈りの場」として訪れたい場所。三陸をめぐる旅の中で、過去を忘れず未来へとつなげるための大切な体験となります。
南三陸「防災対策庁舎」「南三陸町震災復興祈念公園」慰霊(所要時間:約20分)

【南三陸町】は、東日本大震災の津波によって甚大な被害を受けた地域のひとつです。その象徴的な震災遺構が【南三陸防災対策庁舎】。震災当時、この庁舎から最後まで避難を呼びかけ続けた職員が多く犠牲となり、鉄骨だけを残して津波に呑み込まれました。現在も赤錆びた鉄骨がそのまま保存され、訪れる人に自然災害の恐ろしさと防災の大切さを静かに語りかけています。
庁舎の周辺は【南三陸町震災復興祈念公園】として整備され、慰霊碑や祈りの場が設けられています。公園内では犠牲者への追悼とともに、震災当時の記録や教訓を未来へ伝える取り組みが行われており、地域全体が「記憶を風化させない」ための場となっています。
訪れると、当時の緊迫した状況や人々の想いが胸に迫り、ただ観光するだけでは得られない深い気づきがあります。鉄骨の庁舎を前に立ち尽くすと、言葉を失うほどの重みを感じる一方で、「命を守る行動」の大切さを強く心に刻むことができます。
震災からの復興を支える「さんさん商店街」にも近く、慰霊とともに復興の歩みを実感できるのも南三陸を訪れる意義のひとつです。祈りと学びをあわせ持つこの場所は、三陸の旅で必ず立ち寄りたいスポットといえるでしょう。
南三陸さんさん商店街(昼食・お土産購入)(所要時間:約40分)

【南三陸さんさん商店街】は、震災からの復興のシンボルとして誕生した商業施設です。カラフルな店舗が並ぶ明るい雰囲気の中には、飲食店や土産物店が20軒以上集まり、観光客と地元の人々で賑わっています。震災の痛みを乗り越え、地域が再び立ち上がる姿を象徴する場所であり、訪れるだけでも「支える旅」の一部となります。
食の楽しみはなんといっても三陸の海鮮。地元で水揚げされたウニやイクラ、ホタテをたっぷり使った海鮮丼は、このエリアならではの豪快な一品です。旬の魚介を焼いた定食や、三陸名物のタコを使った料理など、どれも鮮度抜群で満足感があります。軽食として人気なのが、地元高校生と商店街が共同開発した「オクトパス君」グッズやスイーツ。復興を支える工夫が随所に感じられます。
また、お土産探しにも最適です。海産物の加工品、地元の工芸品、南三陸ならではのキャラクターグッズまで種類豊富で、旅の記念や贈り物にぴったり。買い物を通じて復興を後押しできるのも、この商店街を訪れる大きな意義です。
観光と慰霊の合間に立ち寄れば、食で元気をもらい、地域の温かさに触れられる場所。それが【さんさん商店街】です。旅の途中にほっとひと息つきながら、三陸の復興を体感してください。

私が訪れた時は「弁慶鮨」の海鮮丼をいただきました。ボリューム満点で大満足!
日本三景「松島」遊覧船乗船(所要時間:約60分)

日本三景のひとつ【松島】は、大小260余りの島々が点在する東北を代表する絶景スポット。穏やかな海に浮かぶ松の緑と島影のコントラストは、古来より多くの人々を魅了してきました。伊達政宗公もこよなく愛したとされるこの景観は、「一生に一度は訪れたい」と言われるほどの名勝です。
観光の定番は【遊覧船】。海上から眺める松島の島々は、陸地からでは味わえない迫力があり、島ごとに異なる形や名前の由来を船内アナウンスで聞きながら楽しめます。所要時間は約50〜60分、波に揺られながら刻一刻と変わる景色に心が解きほぐされるような時間です。
また、瑞巌寺や五大堂といった歴史的な建造物も徒歩圏内にあり、景勝と文化をあわせて堪能できるのも松島観光の魅力。五大堂の透かし橋を渡ると、足元から海がのぞき込めてちょっとしたスリルも味わえます。
時間が許せば、夕暮れ時の松島もぜひ体験したいもの。西の空に沈む夕日が海面を朱色に染め、島々のシルエットが浮かび上がる光景は息をのむ美しさ。旅の締めくくりにふさわしい、忘れられない情景が広がります。
仙台グルメ「牛たん」で締め(所要時間:約40分)

東北縦断の3泊4日の旅を締めくくるのは、宮城名物【仙台牛たん】。炭火で香ばしく焼き上げた厚切り牛たんは、外はカリッと、中はジューシーで食べ応え十分。付け合わせの麦飯やテールスープとともに味わえば、仙台流の王道スタイルを堪能できます。
牛たん料理はバリエーションも豊富。とろけるような食感の「牛たんシチュー」、旨みを凝縮した「牛たん寿司」、軽く塩で仕上げた「たん刺し」など、専門店ならではの一品が旅人を迎えてくれます。特に老舗の名店では、炭火の香りと職人の技が合わさり、忘れられない味わいを楽しめるでしょう。
仙台市内はもちろん、多賀城や松島周辺にも名店が点在しているので、旅の最後の立ち寄りにぴったり。観光の余韻に浸りながら地元の人気店で夕食をとれば、長旅の疲れも吹き飛び、満足感に包まれます。
「絶景」「歴史」「祈り」とともに歩んだ今回の旅。そのフィナーレを飾る一皿が、仙台グルメの代名詞【牛たん】です。旅の思い出を語り合いながら味わうひとときは、心にも舌にも深く刻まれる特別な時間となるでしょう。
よくある質問(FAQ)
Q1. 車で巡る場合、駐車場は見つけやすいですか?
主要観光地には公式駐車場が整備されています。ただし紅葉シーズンや大型連休は混雑するため、午前中の早め到着がおすすめです。臨時駐車場が開設される場合もあるので、最新情報を事前にチェックしましょう。
Q2. 1日の移動距離は長いですか?体力的に不安です。
1日の走行距離は200〜250km前後。高速道路を中心にした行程なので運転はしやすいですが、適度に休憩を取りながら進めるのが安心です。観光地では歩く場面も多いため、歩きやすい靴を準備してください。
Q3. 季節ごとのおすすめはありますか?
春は桜や新緑、秋は紅葉が美しい時期で特に人気です。夏は避暑や日本海の景観が魅力。冬は積雪が多く、奥入瀬渓流や十二湖の施設が休業するためおすすめしません。
Q4. 食事や休憩はどこでとれますか?
平泉や弘前、松島など主要観光地には飲食店が集まっています。奥入瀬渓流や十二湖・青池にも売店はありますが規模が小さく、お昼時は混雑しやすいです。そのため、途中で購入したお弁当・おにぎり・パンなどを持参し、自然の中で食べるのもおすすめです。ドライブ中はサービスエリアや道の駅を活用すれば食事や休憩に困りません。
Q5. 宿泊はどのエリアがおすすめですか?
1日目は【平泉周辺】、2日目は【弘前市】、3日目は【釜石市】を基本に。観光後すぐに休める立地を選ぶと、翌日の移動もスムーズです。温泉宿や地元料理が楽しめる宿を選べば旅の満足度がぐっと高まります。
Q6. 御朱印はいただけますか?
中尊寺や毛越寺では御朱印を授与しています。御朱印帳を持参すると旅の記録にもなり、平泉観光の楽しみが広がります。混雑時は待ち時間が発生することもあるので余裕をもって参拝しましょう。
Q7. 混雑を避けるコツはありますか?
有名観光地は午前中の早い時間や夕方が比較的空いています。特に奥入瀬渓流や松島遊覧船は、観光バスが集中する昼前後を避けると快適に楽しめます。
Q8. 各スポットの所要時間はどのくらいですか?
平泉(中尊寺・毛越寺など)は3〜4時間、十二湖・青池は2〜3時間、奥入瀬渓流は2〜4時間程度が目安です。陸前高田や南三陸の慰霊地は1カ所30〜40分ほど。松島観光は半日あれば十分楽しめます。
Q9. 服装や持ち物で注意点はありますか?
平泉や松島では歩きやすい靴が必須。奥入瀬や十二湖では雨具・飲み物・熊よけ鈴があると安心です。季節に応じて防寒具や日よけ対策も忘れずに。特に秋〜春は朝晩冷え込むので、重ね着できる服装が便利です。

不安な点は事前に調べておくのが安心。とくに震災遺構や観光施設の開館時間は直前に公式サイトで確認しましょう。
まとめ
今回ご紹介したのは、岩手・青森・宮城を3泊4日で巡る東北縦断の車旅モデルコースです。
初日は世界遺産【平泉】で奥州藤原氏の栄華に触れ、2日目は【白神山地・十二湖】の神秘と【千畳敷海岸】の雄大な海景、そして城下町【弘前】での滞在。3日目は東北を代表する清流【奥入瀬渓流】を散策し、三陸の港町【釜石】へ。最終日は【陸前高田】や【南三陸】で震災の記憶に手を合わせ、【松島】の絶景と仙台名物【牛たん】で旅を締めくくります。
「観光」「自然」「祈り」「グルメ」を一度に体験できる欲張りな行程ですが、高速道路と主要観光地を組み合わせたシンプルなルート設計により、50代からの大人旅でも無理なく楽しめるよう工夫しています。
東北の魅力は、雄大な景観だけでなく、歴史の深みや人々の営みにもあります。世界遺産で悠久の時を感じ、清流で心を癒やし、被災地で祈りを捧げ、地元の食で元気をもらう――そんな体験の積み重ねが、心に残る旅の物語をつくるはずです。
四季ごとに異なる表情を見せる東北は、何度訪れても新しい発見がある土地。今回の3泊4日プランを参考に、自分たちのペースに合わせた「大人の車旅」を楽しんでみてください。

自然の絶景と人々の祈りに触れる旅。観光だけでは味わえない“深い東北”を感じられるはずです!
旅の注意点
長距離移動が中心
1日の走行距離が長いため、こまめに休憩を取り、無理のないスケジュールで進めましょう。
震災遺構の見学は節度を持って
【奇跡の一本松】や【防災対策庁舎】は慰霊の場です。静かに手を合わせ、周囲への配慮を忘れずに。
散策には準備を忘れずに
奥入瀬渓流や十二湖を歩く際は、歩きやすい靴・雨具・飲み物を準備。秋は熊よけ鈴を持参すると安心です。
冬季はおすすめしない
12月〜3月は積雪や凍結で道路状況が厳しい上、奥入瀬渓流の売店は営業休止、十二湖・青池の拠点【森の物産館キョロロ】も休業となります。安全面・利便性の両面から、この時期の訪問は避けた方が無難です。
最新情報を必ず確認
観光施設や震災遺構の公開状況は変更になる場合があります。訪問前に公式サイトで確認しておくと安心です。
このモデルコースの「詳細プラン(地図・移動距離・駐車場・グルメ・宿情報)」は、有料版記事でわかりやすくご案内しています。
▶ より詳しい行程はこちら:
【免責事項】
※記事内容は執筆時点の情報に基づいています。
※現地訪問前に、公式サイトなどで最新情報をご確認ください。
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